| 2008年01月04日(金) |
「残虐記」とうそのほんとと、一番、だった男回顧録 |
桐野夏生著「残虐記」
新年一作目がこのヘビーなタイトルとは……汗 桐野さんの作品はミステリ&サスペンスと、やむなく、分類されているらしいけれど、たしかに「やむなく」なところに共感した。 すくなくともこの作品だけに限ると、深く首を横に振りたくなる。
深い世界、な作品。
小学生の頃に誘拐され、まる一年間拉致監禁され犯人の男と共に過ごした少女が、小説家となり、結婚し、最後に当時のことを告白する物語。
小説家は「うそつき」です。だから、ゆるせません。
獄中の犯人から送られてきた、小説家となっていた彼女へのメッセージ。
川上弘美さんも自らの作品を「うそ話」といっていたりする。
わたしも「うそ」の世界の中に、「ほんと」に通じるなにか、を紡いでゆきたい。
たとえ些末なことであっても……。
そして……。
今日、東京ドームで新日本プロレスによる「レッスル・キングダム」なるものが興業されていた。
わたしはプロレスファンではないけれど。
四五年前、終電帰りが毎日のころ、ふとチャンネルがあった番組で、アメリカのプロレス団体(WWE)の番組があった。 あのエンターテイメント性、バカっぽいけれど徹底したシナリオ、個性的なキャラクターに惹かれていた。
会長でありヒールでもあるビンス・マクマホン、不気味で圧倒的な存在感の墓堀人アンダー・テイカー、小柄ながら目まぐるしいスピードでリングを飛び回るレイ・ミステリオ(?)……。 とりわけ気に入っていたのが……、
エディ・ゲレロ
だった。 モットーは「騙してズルして、盗み取れ」というスタイルで、たとえば……
セコンドに注意するためにレフェリーが背を向けると、そのレフェリーをパイプイスで後ろから殴る。 殴ったパイプイスを、ほらよ、と対戦相手にパスをし、受け取った相手がキョトンとしているそばで自分はもんどり打ってひっくり返り、マットの上でもがく。 ショックから立ち直り振り向いたレフェリーは、パイプイスを持って立ち尽くしている相手を反則負けにする。
という、お決まりでおバカな必殺技を駆使する男。
陽気なラテンのよく喋り散らす男。
痛快だった。
エディは新日本プロレスとも縁があったらしい。 ブラックタイガーや獣神ライガー(?)をつとめていたらしい。
脳梗塞か心筋梗塞で突然亡くなられたらしく、とんと離れていたわたしがそれを聞いたとき、たしかにショックを受けた記憶がある。
当時日本人レスラーの田尻選手や芸者姿の妻ヒロコをつれた……名前が出てこない(汗)……選手がいた中で、それでも「ズルして、騙して、盗み取れ」な男、
エディ・ゲレロ
こそが、わたしの一番、だった。
WWEは今の日本でいうと、見たことはないが高田延彦、いや総統の「ハッスル」のような世界なのかもしれない。
……大晦日に見逃したのが、とても、痛い(笑)
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