三省堂のとある棚の前にて。
うぴゃうっ!?
発音困難な声と共に足が、息が、止まった……。
大半が謎のベールに包まれ、そのアンダーグラウンドさ、アンモラルさ、という帯書き程度しか知識がないにも関わらず、妙に気になっていた作品が並べられていた。
家畜人ヤプー
完全復刻版、だそうだ。
もう何年前だろう。 ふと手にしてみた「演ぶ」(雑誌「演劇ぶっく」)のとあるページに、
衝撃の問題作、舞台公演!
的なコピーがつけられていたのを、なんちゅうタイトルやねん、と、あぎゃそんな世界の物語だなんてそりゃ超問題作やないの、てか、どれだけ非道徳的自虐的破滅的物語やねん、わてはそんなんあかん、これっぽっちも、あかん、サヨナラ、や、などと顔を背けたことがありました……。
でもなぜか、タイトルは脳裏に、青ノリが歯の隙間にこびりついていたように、はらりと剥がれ落ちたのです。
やれ三島由紀夫やらが絶賛したらしいという風聞や、これを認めることは許されまじ、と真っ向から否定されたらしい批評やらは耳にしていました。
迷わず手に取り……
パラパラと立ち読みしてみました。
あわわ。 あぎゃぎゃ。 うっひゃひゃ。 あじゃぱぁ……。
全五巻の始めと終わりのほんのちょっとだけ、だけですが、まだまだ自分の懐のちっぽけさを痛感しました。
いかなる非道徳的なものでもにこやかに受け止められるようになってから、読むか読までか、検討することがあるかもしれません。
いつになることやら……。
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