| 2008年03月21日(金) |
「この道は母へと続く」 |
「この道は母へと続く」
をギンレイにて。
ロシアの孤児院。 イタリア人夫妻の養子に決まったワーニャは、本当の母親の行方を探すために、脱走する。 養子の見返りに大金をもらう施設と仲介屋の追っ手からの、たったひとりの逃走劇、そして本当の母への旅路がはじまる……。
この作品に、劇的な感動は、ない。
だけど、素晴らしい作品だと思う。
孤児院内の仲間同士のなかでの力、規律、道徳、社会が、ある。 そしてそれは決して理不尽なものではなく、皆が皆、うまくやってゆくためのもの。
稼いだチップや戦利品は、まずリーダーに渡され、それから配分される。 自分の出生記録などの書類を盗み見したいから字を教えてくれと上級生に頼み、タダじゃだめ、と言われたワーニャがそのためにチップをごまかしたときも、
まだ字なんか習いたいのか。 自分を捨てた母親のことを知ったところで、すぐ目の前に来てるこれからの幸せをムダにするんじゃない。
と、ワーニャのたしかにくるだろう幸せのことを話してから、皮ベルトでの尻叩きの罰を与える。
金庫の書類を盗み見しようとしたところを見つけても、
字は読めるのか、なら、読め。
と、騒がずに書類をだしてやったりと、力を貸してやったりする。
貧しく荒んだ日々のなかでの正しさ。
がある。
最後、
おおうっ……。 んが、むぐ。
という気持ちのよい演出で、嬉しかった。
いいから観れ。
とは言わずとも、見かけてほかに観るものがなかったら、観てみてください……汗
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