朝は右耳にいた小人達がお昼過ぎから左耳に移ってきた。ヒソヒソ話なんだけど、皆一斉に話すから五月蝿くて仕方がない。『嗚呼、具合が悪いんだな』と想ったけれど我慢した。彼女と駅で待ち合わせて、一緒におでんを食べてから帰った。自転車の後に彼女を乗せて、彼女の歌を聴いた。彼女は他の男の子が大好きで、僕は誰のことも好きじゃない。でも、彼女がいるから僕は頑張れているんだと想う。彼女と一緒にいる時、僕は小人達の声を聴かないで済むような気がする。