本当は薄汚い世界を知らなくて、だから僕は暗闇を好んだ。黒よりも暗い世界に脅かされていないから、寧ろ安住できた。真実も現実からも眼を逸らして、僕はただ言葉遊びに終始していた。多分彼女はそうじゃない。彼女は僕よりもずっとずっとこの世界の仕組みを理解している。暗闇を排除して、あえて白夜のような世界を選び取っているんだ。やっぱり僕は甘えていたのだろう。彼女に会うのが 少し 怖い。