夢から醒めてみれば、夢を夢として手の中に収めてしまえば、もう惑わされる事もない。あれ程僕を揺さぶった君が見えなくて、今は君が存在したのかもわからない。それは僕にとっては望むべき事態であるはずだった。僕は例え自分自身にだって掻き乱されたくなかったのだから。確かに今の僕にあの時のような苦しさはない。それはいい事じゃないか。なのにどうしてこんなに寂しくて切ないのだろう。