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空を飛びたい 2003年06月30日(月)
いつもいつも思っていた 知らない世界への憧れは今も同じ ナツダイの木から屋根に伝って 龍郷湾を眺め 黄金の舟を待っていた少年は 海から空は繋がっていることを知っていた 空は垂直であり 海は平行だから 海から眺めるその空間はとても窮屈で 雨をよけたあの舟の下は とても窒息しそうで ここから空に飛べると信じていた 空間は窮屈で とても窮屈で ぽっかり空いたそこからもいちど雨に濡れ 平行に浮かんだ僕は顔をいやという程叩きつけた 雨が走り去ると 今日もナツダイの木から屋根に伝り 空を跳ぶ
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