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その宇宙に。 2006年09月19日(火)
山が震える ぼくの体内に山が入っていく その奥の森に這う 細胞までもが
空が響く ぼくの意識が空へ跳ぶ 脈打つ雲にもぐって 屈折を繰りかえし
幾度の細胞分裂は それが血管になり 根になり 地に這い 記憶の隙間までも支配する
屈折された光の軌跡で 闇ができるように 意識は宙に蔓延り 根付き 水になる
海が轟く
その水は波となり うねりとなり その根はしぶきとなり 太陽はその光線で 地と繋がり しぶきは宙を濡らし うねりは山を動かし 空を呑み 雨はその調べで森をつつみ雲を滑らせ
そして ぼくの体と意識はその宇宙に同化した。
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