短歌関係の方のHPで切り番の記念に1ページプレゼントして いただけるのだが、いったい何をと決めるのに時間がかかった。 「鶴の恩返し」をちょっとだけ大人向けの切ない感じにして、 短歌を間に入れながら語るような物にしたいと考えてから更に 時間が経ってしまった。
なんとか全体が出来たのだけど、もう一度見直さなくちゃ。
「夕鶴」では、与ひょうがお金の話とか、欲望の絡んだ話をし 始めると、つうには与ひょうの言葉が意味不明なものになって しまうのだ。 そして、与ひょうをそそのかす二人の村人の言葉は、はなから 理解できていない。 つまり、純粋で無欲な与ひょうや子供たちだけが、つうと会話 が出来ていたのだった。
だけど、わたしの「鶴の恩返し」はちょっと違う。 ずっと言葉は理解できている。 つうは、純粋な鶴の化身ではなく、変身して一緒に暮らすよう になってから次第に与ひょうに恋心を抱く女性としたかった。
鶴と人間の恋に重点を置いた訳ではなく、ただ少し切ないお話 になればいいなと思っている。 いいな、って、自分で書いてるのにね。(笑)
命なきむくろとなりて雪原に埋もれる覚悟を与ひょうがとかす (市屋千鶴) これが出だしの歌。
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