鶴は千年、生活下手

2003年01月29日(水) 深層心理

ぷらむ短歌会の2月のお題は「氷」だ。
わたしの短歌には雪の歌が多いが、氷の歌は思ったより少ない。

NIFTYの短歌フォーラムで、毎週水曜日に「苺摘みRT」
というイベントが開催されている。チャットでだけど。
順番を決めて、前の人の歌から一語(苺)を摘んで自分の歌の
なかに詠む込むということを繰り返していく。

だいたい2時間だが、その間に2回から3回くらい順番が回っ
てくる。
我孫子市に越してから、12時になると眠くなってしまう体質
になってしまったので、まったく参加できなくなった。
まず、PCを繋ぐのが、20時までか遅くても23時までとい
う状態では、参加どころではないのだった。(^^:

だけど、「苺摘み」というのは、前の人の歌からどの語を選ん
で使うのかに趣味が出たり、即興で詠むことから作者の現在の
状況が出てしまうものなんだね。

わたしが、頻繁に「苺摘み」をしていた頃は、今現在の幸せに
慣れている途中だったのだと思う。
自分が、若い頃になぜ無謀な疑似恋愛を重ねてきたのかとか、
その心理の奥底には何が有ったのかとか、夫と出会えたことを
とてつもない奇跡に思えていたりとか、そんなことを考えてい
た頃だったのだと思う。

そのころ、わたしの歌には雪の歌が多かった。
雪は、わたしにとってまさにスペシャルアイテムで、いいも悪
いもなにもかもひっくるめて、特別な物だった。
短歌フォーラムでは、「おつう」というハンドル名なのだが、
「苺摘み」のメンバーの中には、寒い歌のおつうさんとか、冷
たい歌のおつうさんとか(笑)呼んでくださる方もいた。
どうも、雪の歌には思いが強く出過ぎてしまうらしい。

それにしても、即興で歌を詠むという機会が、ずいぶんと少な
くなってしまった。
その場で思い付いた歌の中には、深層心理がにじみ出ている。

 結ばれし小指の糸のゆくさきをみるすべもなし舞う雪の夜
                     (市屋千鶴)1998.12.02作
 降る雪に自分のルーツを見せられて気のない返事を君にしている
                     (市屋千鶴)2000.03.07作

いずれも、「苺摘みRT」での作。
短歌フォーラムでの雪の歌を古い順にならべていくと、わたし
の心理状態がわかって面白いかもしれないなと、ふと思う。


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市屋千鶴 [MAIL]