会社の朝礼で、役割分担などに加えて、身だしなみをちゃんとす るように指導する側として、本社の人間もきちんとするようにと いう言葉が有った。
ああ、これはわたし達に言ってるのよねと、わたしと事務員さん Kさんは、社長や部長たちが外出した後で話した。
制服はあるのだが、真冬は寒いからと、パンツスタイルで会社の ジャンパーを着ることにしていたのだ。 が、それも十二月、一月、二月の間ということも決めていた。 ところが、わたしが着ていたジャンパーを、他の営業所の新人に 渡してしまったから、わたしだけジャンパーがなかったのだ。 (ジャンパーは、基本的には男性の制服なのだった。)
土曜日はもう三月だったが、朝の2時間だけだからと普段の格好 で出社した。 今日も、ついつい三月から制服でということを忘れてしまってい たので、そのまま普段の格好で行ってしまっていた。
事務員Kさんは、すぐさまジャンパーを羽織ったが、わたしはそ いうわけにも行かず、自宅でのお昼休みを利用して着替えた。 きっちり制服姿になって、午後の仕事をした。 でも、今日は暖かい方だったから制服でも寒くないのだが、明日 は冷え込むとの予報に、さて制服に何を着込めば寒くないだろう と思案中である。 だって、ジャンパーが無いのだもの。(涙)
着替えて会社に向かったら、ものすごい風になっていた。 春一番と言うには、どうにも雲行きの良くない空模様。 ざーざーと雨が降り始めたら、風が納まってきた。
春一番とともに、制服姿に変わったわたしだった。
昨年の二月に作った歌。
スカートの裾に思いを縫い付けてひるがえらぬよう舞い上がらぬよう (市屋千鶴)
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