鶴は千年、生活下手

2003年03月10日(月) 眠る歌

今月のぷらむ短歌会のお題は「眠」。
わたしの歌は、以下の三首だった。

 どれもみな同じに見えるビル群の森に迷いて眠り姫になる(市屋千鶴)

これは、方向音痴というか、都会なれしていないというか、ビル
の谷間を歩いていると、どこがどこだかわからなくなって、道に
迷ってしまい、くたくたになって眠ってしまおうという歌。
この歌だけを読むと、初句、二句の説明は不要ではないかという
指摘をいただいた。

 眠るとき傍らにいるそれこそがたった一つの条件でした(市屋千鶴)

他の方の読みで、夜に対する恐れがあってきっとこの条件が必要
だったのだろうけど、条件でしたという過去形になっていること
から、今はもう幸せなのじゃないかと思う、というご意見をいた
だいた。なんだかとてもうれしかった。
「それこそが」という言葉が、強すぎるのかどうか。
自分では、「ことだけが」から「それだけが」になって、最終的
に「それこそが」になったのだけどね。

 胸に抱く想いがいつか孵ることを祈って眠る母鳥になる(市屋千鶴)

この歌は、だいぶ前に作ったものだったが、少し手直ししてみた。
この母鳥が、とても大きな存在に思えるという感想をいただいて、
これまたうれしかった。

自分が作ったときの気持ちよりも、もっと大きなものを読み取っ
て貰ったりすると、それはなんだか妙んこそばゆいような、いい
気持ちなのだった。

今日は、マスクをしているだけでくしゃみも出なかったし、目も
比較的楽だった。
花粉症の一か月半の間の、本当に辛い時期はほんの1〜2週間な
のだと思う。
とても辛い日は数日あると、あとはすーっと納まりはじめる。
あと少しで、マスクがいらなくなるはずだ。

ほんとうは、思いっきりくしゃみが出るのは、その瞬間に限って
言えばすっきりするのだ。
やっぱり、どこかわたしの感覚はずれているみたい。(汗)

 昼も夜も冷たく光るビル群の森に迷いて眠り姫になる(市屋千鶴)

う〜〜〜ん、まだまだ変わるなぁ。


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市屋千鶴 [MAIL]