小さな村の宿屋の主が愛妻を置いて十字軍遠征へ。 聖都陥落はできなかったものの、ロンギヌスの槍を手に入れる。 しかし、その槍は多く人を引きつけ、主人公へ苦難をもたらす。 宿屋から十字軍兵士、そして宮廷道化師へと主人公は変化を遂げる。 史上最大の聖遺物を手に、本当の自由を手にいれるため、 道化師率いる平民vs貴族の戦いが今、始まる!! ロンギヌスの槍!!エヴァンゲリオン! アンティオキア!!トルコ!! 飛んでイスタンブール!!!(違) 十字軍というか、当時の人々の残虐さが良く分かる本書。 塀の上から硫黄とかタールとか熱して、敵にかける戦法とか。 キリスト教徒の髑髏に赤十字書いて、山のように積み立てたりとか。 某ドラキュラ伯爵さながらに、老いも若きも串刺しとか。 いろいろあります、はい。 ベルセルクを思い出すね、なんとなく。 自由を求めて十字軍参加した主人公だけど、 逃げ帰ってきてみたら、宿屋はぶちこわし、愛妻は行方不明。 敵は領主、と領主の首を狙ううちに、実際狙われているのは自分―― というか、自分の持っているロンギヌスの槍だったという話。 聖遺物を狙って暗躍する集団こそが、表題の「黒十字の騎士」 こいつらの諸行がまた悪どい。 実際の史実に若干基づいているそうで、また怖い。 ちなみに、ラストはハッピーエンドです。 内容黒々している割には、最後はバラ色です。 |