十一代目・市川団十郎の奥さんがモデルのお話です。 女中から、苦労に苦労を重ねて、二人が結婚するまでの道筋にやきもきしました。
お光が、命がけで献身的に仕える様子に、もー! なんで嫁に貰わないんだ、雪雄! と、下巻の半ばまでハラハラし通し。 雪雄は、子どもが二人出来ても籍を入れず、お光の家の格がどうのと、この期に及んで言う始末。何様のつもりだ! と背中に蹴りを入れたくなります。
雪雄は、機嫌が悪いと訳も言わずに女房をぶん殴るのですが、お光は「旦那様も気を遣っている」と庇っています。どこが!? と思いました。 大正〜昭和初期は、夫の暴力が当たり前だったんですねぇ。ああ、やだやだ。
こんな感想ですが、最後はハッピーエンドです。晩年は、雪雄もお光に優しくなったし。良かった良かった。 宮尾登美子は、堪え忍ぶ女性の健気さを書かせたら天下一品ですね。
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