俳優・堺雅人のエッセイです。
深くものごとを考える人だなぁ。 柔らかくて、人柄の出ている、いい文章でした。
勝手に、演劇やってる人って自己主張激しいのかと思っていたのですが、「完全に受け身の職業。作家とか作り出す職業に憧れる」って書いてあって、意外でした。
事件記者を演じるに当たって、「闘争心には肉だ」と肉を食べまくった話。最後の「役作りの方法として、根本的に間違ってる気がする」という一文に笑いました。
「一部だけを見て、全部分かった気になること」 「分からない部分を見て、全部諦めてしまうこと」 は、両方恐ろしい、という話が印象的。
「何もしなくても、ただそこにいることが重要」 という話も、ジンときました。
カバー裏の、丸っこくて小さい直筆が、かわいいですね。
「ヒゲを伸ばしたり、形に見えることをやると、役づくりしたって気になって、安心する」 という一文、分かる気がします。 凄く才能のある人なのに、何か、身近に感じますね(笑)
「演技する」ってどんな感覚なんだろう? 自分の一部分を拡大して表現するのか、自分と切り離して客観的に作っていくものなのか。 ガラスの仮面を読んでるせいか、神懸かり的なイメージもあります(笑)
小説を読むときに、セリフを「音声で思い浮かべる人」と「映像で思い浮かべる人」の2種類いる、という話。 くみさんが以前言ってはった、「小説家には、話を『映像で思い浮かべる人』(テレビ型)、『音声で思い浮かべる人」(ラジオ型)の二種類いる』という話に似ているなぁと思いました。 私はラジオ型です。
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