カタルシス
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2003年01月26日(日) |
さすらいのオーディエンス |
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午後の回の映画『ラベンダー』を観に池袋までお出掛け。 金城武とケリー・チャンの香港映画だ。
日本のドラマや映画ではカッコイイ系の役が多い金城くんだが、実は結構アホな役も多くこなしていたりするコメディ系の一面を持っている。そして今回の役は世間知らずの“天使”という設定だ。
ケリーが演じるのは、恋人を亡くして以来 心が不安定なままの淋しい女性で、職業はアロマ・テラピスト。悲しみを癒そうと得意のアロマテラピーで調合した香りに包まれてみても、気持ちは一向に浮上しない。そんな日々を惰性で暮らしている彼女の元に、突然降って落ちてきた天使。
愛を得て生きる天使にとって、愛を見失ってしまった彼女の元での生活は断食のようなもの。何とかして彼女に愛を取り戻してもらおうと、不慣れな下界で懸命に立ち回る天使の姿はどこか滑稽でありながら ほんのりと胸を温める。そんな彼に接しならが次第に心を開いていく彼女と 一途に彼女を想う天使の、淡く儚い恋物語だった。
物語的には稚拙過ぎて恥ずかしいくらいの少女漫画的展開、ご都合主義な締め方で強引にまとめてしまう辺りなんか香港電影の王道をいった風情だったが、ケリー・チャンのシャープな面立ちは画面を引き締め、金城武の無垢な表情はどこまでも空気を和ませた。
登場人物も映し出される舞台も極端に少ない“狭い世界”しか見えなかったのが、終盤に映される雨の街中と一面のラベンダー畑では広さを感じさせるシーンになっていて、それまでの閉鎖的な空間から一変して広がる景色という移り変わりに、心を閉ざした主人公が自分を解放する姿を投影しているのか?とも思えた。
上映の間、場内にラベンダーの香りを仕込むなどの実験的な作品でもあり、意外と面白く堪能して帰ってきたのだった。
その後、新宿に出て「MARZ」というライブハウスでAnalog Machineと SpitFunkのツーマン・ガチンコライブを聴いて来る。仲の良い友達同士のバンドで、ボーカルの哲平さんとフビさんが即席でアコースティック・デュオを組んでみたり、お互いの曲をカバーし合ったりセッションしたりとバラエティに富んだステージを見せてくれた。
スピットは近々半デビュー?を控えているとかいないとか告知していたけれど、「半」って何だ?「半」って(苦笑)
いつも前を通り過ぎるだけだったMARZに初潜入☆ 2フロアに分かれていて、下の階にあるステージを上階からも見下ろせる吹き抜け構造。ロッカーも完備されていたし、なかなかカッコ良いハコだったな。ステージは高め(プレハとかWESTくらい?)スケジュールを見た感じだと、バンドバンドしいロック色が濃い印象。そして若者系。
ちょっと毛色が違うとは思ったけど、N.U.のステッカーをこっそり貼って帰る。 3月の1000人ライブ当日まで、あちこち貼り回るのココロ。
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