カタルシス
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2004年06月18日(金)  進め!ミスター・.アンラッキーマン 

いよいよレコ発記念ライブを明日に控えたグルタミン その発売されるアルバムを先先週新星堂に発注したものの まだ入荷の連絡が来ないので 仕事を終えた帰り際 仕方なくこちらから電話で問合せをした

タイトルとアーティスト名と 注文した日と発売日を訊かれたので答えると しばらく待たされた挙句に「折り返します」との返事 この時点でかなりイヤな予感はしていた訳で
案の定 ほどなくして携帯に入った店員の報告は「まだ入荷していません」とのこと

明日レコ発だっちゅーねん

「注文時に確認をしたら発売日の2・3日後には届くと言われたのでお願いしたんですが 今日まで何も連絡なしってどういうことなんでしょう?」
「申し訳ありません 明日か明後日には届くと思うのですが…」

「明日そのアーティストのレコ発記念ライブなんですよ 会場行けば当然売ってる訳ですよね 明日か明後日の入荷を待っていたら 明日の会場にCD持って行けないってことですよね」
「あー… それではその場でお買いになりたいですよね…」

「こちらの心情としては勿論そうしたいところですよね」
「…では キャンセルということに?」

「できるんですか」
「…はぁ」

煮え切らないのでいい加減ムカついてきて
「じゃあ明日の午前中までに連絡頂けなければ会場で買います キャンセルしてください」
「わかりました」
「こちらからご連絡する場合にはどなた宛にかけたら良いですか」
「誰が出ても解るようにしておきます」

とまぁ こんなやり取りをして通話終了 全く使えないったらありゃしない

インディーズ盤を注文するのに発売前1週間じゃ確かにキツいと思って 入荷日の確認をしたっていうのに何でこうなっちゃうのさ それもレコ発前日のギリギリまで待ってこっちから連絡入れて 折り返しの番号も再度教えてさ 注文書にハッキリ書いただろ!っつの

もう向こうから言われなくてもキャンセルするつもりだったもんね 入荷できたらインディーズの棚にでも並べておいて頂戴な もう二度と新星堂でインディーズ盤の注文はせんッ

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『ゴーメンガースト』2巻観賞
今度は『オスカー・ワイルド』のスティーヴン・フライが出てきた 特にカッコイイ訳でもないオッサンなのに やたら印象に残る人なんだよなー… オスカー同様博識な人物をコミカルかつシニカルに好演

物語の全容はまず ゴーメンガーストという国?だか都市だかの おとぎ話なんだということを認識していないと 頭の中がこんがらがったままになる どこかの国の常識やしきたりのようで どこの国の常識でもしきたりでもないものが この作品の中で表現されていた 完全なるファンタジーだと思ってもらえば良い

石の都ゴーメンガーストは代々伯爵家が統治し 古くから綿々と受け継がれてきたしきたりを守ることで栄えてきた そしてその伯爵家に待望の男児が誕生する つまり次期当主となる跡取息子である

一族は当主とその妻 その間には年頃を迎える長女と生まれたばかりの長男 そして当主の姉にあたる双子の婦人 これら6名が直系に属する伯爵家の人間だ 慣例に沿った毎日を義務付けられ 日々を退屈に過ごしている彼らの前に現われた聡明な青年スティアパイク 良くも悪くも安穏と過ごしていた今までの生活が この青年の登場によって大きく変化していくのである

鬱屈なしきたり 繰り返される慣例 押さえ込まれた自由 名ばかりの名声 そして身分の違い それぞれに繋がれた目に見えない枷が外されるとき


その奥底に眠る 暗くひずんだ感情が 目を覚ます


全編を通してダークな展開
完璧なるおとぎ世界であるにも関わらず えらく殺伐としていて どの年齢層を狙って作られた話なのかサッパリ解らない内容だった

ところどころ笑えるエピソードも挟まれているのだが それも大人向けな皮肉めいた種類のもので しかも本編の展開とは無関係なことが多い …今のは?みたいな後味

登場するどの人の感情も解るようで解らず 解釈に難しいキャラクターが勢ぞろいしている 個性的ではあるが心情把握ができないのは 正直ちょっとしんどかった

最後の最後に一番共感できたのが 幼いまま代を受け継いだ息子に代わって執政を取り仕切っていた母(先代の妻)のみだったというのがまた 自分的に驚き
初めて見たときは絶対好きにならないタイプ!と思っていたもので…(汗)

厳密に言えば好きになった訳でもないのだが ただ 共感はできるなと 一番心情が理解できたなと そう思っただけのこと

作品的にはイマイチ気持ちの良いものではないが ジョナサン・リース・マイヤーズはずっと出ずっぱりなので 彼が好きな人なら充分楽しめるだろう 中世ヨーロッパ貴族風の衣装はとてもよく彼に似合っていたし 台詞もアップも申し分ない量だと思った

最終的に彼が演じていた青年の不幸な境遇を 「憐れ」と思うか「自業自得」と思うかで だいぶ印象が変ってくる作品なんだろう

『進め!Mr.Unlucky Man』BAMBI


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