カタルシス
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2004年06月23日(水)  華氏911 

あんなに命乞いしてたのにね

掻き切る瞬間までビデオに収められていたらしい
確かに惨いし卑怯だけれど
「そんなやつらを恐れてはならない」なんて

あ ん た が 言 う な (怒)

伝えてるだけの彼らが悪い訳じゃない
でも
何でも伝えればいいってもんじゃ ないとも思うんだよなぁ…

どこまで相手に主張させればいいのか 甚だ難しい
…というか

そもそも 何でこんな状態になってんのか 考えてる?

あんたのことだよ

あんた!

『華氏911』2004年/アメリカ

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水曜のレディースデーを利用して『真珠の耳飾りの少女』を観てきました
やっと観られた〜v

オランダ フランドルの画家 ヨハネス・フェルメールが描いた1枚の肖像画からインスピレーションを得て生み出された 少女の物語

主人公の少女グリート(マルガリータ)を演じるは『ロスト・イン・トランスレーション』のスカーレット・ヨハンソン フェルメールには『ブリジット・ジョーンズの日記』や『ラブ・アクチュアリー』のコリン・ファース どちらも割合好きな俳優さんだったので その辺での期待もあったのですが 実際に観てみたらもう 主役は彼らじゃないんだってことがしみじみと解りました

では誰が主役なのか? それは画面の美しさ 光と色彩

何気ない一瞬の場面が本当に綺麗で うわー…って感じ そして極端に台詞が少ないので ことさら画面に集中してしまうのが きっと絶妙なコンビネーションになってるんだなーと 勝手に思って勝手に感心していました

家族の生活を助けるために住み込みの働きに出た若く清純な少女 彼女が光や色の機微に聡いと気づき画作の手伝いをさせるフェルメール その2人の間に生まれる不思議な疏通感 とてもとても近いところにいるのに 決して縮むことのない大きな距離 それは隣り合って絵の具を調合する近さであり 隔たれた身分の違いであり 同じ波動を刻む感覚であり 許されざる淡い想いを封じ込める心情

触れ合えているようで 触れてはいない もどかしくも張りつめた間柄が程良い緊張感を保っていて ともすれば退屈にも感じそうな緩やかな場面展開が 軽く引き締めている プラトニックとエロスの危うい均衡を行ったり来たりする2人

場面が切り変わるたびに溜息ついちゃうような感覚で観ていました

まー とにかく綺麗な作品です 特に光の表現が素晴らしかった フェルメールだけじゃなく レンブラント辺りの絵も連想するような 明暗の妙が楽しめます 近世のオランダが舞台なので英語では言葉が違うのですが あまり気になりませんでした 台詞少なかったしね(苦笑)

マルガリータの愛称「グリート」には真珠の意味があり 真珠には「純真」の意味が込められているそうです
隠された意味合いが読み取れると更に面白く見られる作品なんだろうと思いました

ちなみにフェルメールの作品もちょっと知っていると 場面の端々に映る物の関連に気がつきます 例えばフェルメール夫人が登場する時に着ている服 あれは彼の作品に描かれているものを連想させます どの絵だか解るでしょうか?(笑)


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