no,music no,life

2002年04月17日(水) ミスタードーナツの片思い

随分昔の話。

友達が豆腐屋の兄ちゃんに恋をした。
彼女曰く、奥田民生風な兄ちゃんは無愛想で
それでも彼女はせっせとアタックしていたのであった。

ある朝、突然
「差し入れにいく」
と言った彼女は有無をもいわさぬ勢いで
自転車をこぎミスドを買ってきた。
「食べてもらおう!!」
そういっていつ現れるかわからない
配達途中の兄ちゃんを
駐車場で待ち伏せた。
私も気になる恋の行方を見届けるべく
一緒に車の後ろに隠れた。
はたからみればこの上なく怪しい二人組。
付き添ってる私でさえ
倒れそうなほどドキドキしていたのだから
本人はその何百倍もドキドキしていたに違いない。
すると何食わぬ顔で兄ちゃんがやってきた。
「き・・・きた!」
そういう彼女の背中をポンと押すと
「よっし!!」
小さくガッツポーズを決めて兄ちゃんのほうへと歩き出した。

何を話していたのか
聞こえなかったけど
彼女の笑顔をみれば
なんだか私も幸せになってきた。

その時の彼女はほんとうにかわいかった。
恋する女の子のパワーってすごい。

今でもドーナツを食べる度に思い出すんです。


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