長いお別れ
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台風が発生したというだけで体が竦んでしまう自分は、本当は誰よりも生きたいのだと思う。 どうか被害が酷くなりませんように。 何人も死者や怪我人や行方不明者を出しませんように。 哀しい人を増やしませんように。祈り続ける。 神様がもしいるのならこのちっぽけな願いも聞いてくれるだろう。 人が泣くのは見たくない。哀しい事に溢れてる世界は見たくない。 だからって偽者の笑顔が見たいわけじゃない。 どうしたら世界に微笑みが溢れるんだろう。 時々そういうことを考える。自分の淋しさを紛らわすために。 私の悲しみは誰かの悲しみより軽いのだと、肩の荷物もそんなに重くないのだと言い聞かせる。 友達がいて、日々暮らしていけるお金もあって、これ以上何を望んでいるんだろう。 病気なのにおおっぴらに病気と言えない。そのことが少し心を重くする。 こんなのは贅沢な悩みだ。 必死で這い上がったつもりでいるけれど、私の手は汚れてはいない。
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