いよいよ、黒い悪魔との決戦。 “魔法の霧”を使う時が来た。
いつもより早く起き最終準備を終える。 “魔法の霧”。 使用回数は1度だけ。 失敗は許されない。
完全に締め切った空間で“魔法の霧”をばらまいた。 一気に“魔法の霧”は広がっていく。 最後まで見れないのが残念。 使用するに当たって私たちは逃げねばならなかった。 それほど、“魔法の霧”は強力なのであろう。
そのまま時が過ぎるのを待つ。 が・・・“魔法の霧”が気になる。 何よりも、黒い悪魔を退治できたのであろうか?
今日は一段と暑かった。 この中締め切った空間の中“魔法の霧”はどうなるのだろう? からくりの機械は大丈夫だろうか?
考えれば考えるほど心配になってくる。
時間がやってきた。 “魔法の霧”はどうなったのだろう? 黒い悪魔は姿を現したのだろうか?
恐る恐るドアを開ける。
何事もなかったようにいつもの空間。 静寂に包まれていた。 “魔法の霧”の後に空っぽの容器だけが転がっていた。
黒い悪魔は退治できたのであろうか? それとも・・・
黒い悪魔が、現れないことを祈る。
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