ひげのお兄さんの日記

2006年02月09日(木) JR事故について

昨日から地元紙に連載記事が載っています。
昨日の記事には、「やくも」の列車運行での
優先性とそれに伴う作業実体。
事故原因・事故回避についての考察では
「正確性」神話にもとづく職場意識のなかで
「自分の身は自分で守る」という根本がなければ
職場の信頼関係が仇になる場合があるという事や
「マニュアル」を守れという事だけではダメ。という
ような事でした。今日の記事では、逆に「マニュアル」を
守っていれば事故は起きない。というのと、
世代に格差が生じて、技術継承や「勘」が養われて
いない。みたいな論調。何れも「元社員」からの
取材を基にしたもののようです。
ここいらへんで私の見解も少し述べてみたいと思います。
実は私、約17年ほど前に、ほぼ同じ場所で同じ時間帯の
やくも号に、ほぼ同じパターンで事故に遭い、間一髪で
生き延びた人間で、作業員の状況も何となく推測できます。
私の考えは、昨日の方が近いですね。
確かに職場経験で養う「勘」は必要だし随分役立ちます。
しかし、それは作業にかかわることであって、安全に関しては
「勘」をあてにしないやり方でなければ危険です。
「マニュアル」通りにすれば事故は起きないというのは
当たり前の話で、いくら優れた「マニュアル」があっても
様々な要因の変化に影響される鉄道特有の現場だからこそ
ヒューマンエラーが起きる可能性があるわけで、それを
如何に防ぐかの2重3重のチェック体制が必要だと
私は思います。そして何より「命」の重みを一人一人が
もっと強く自覚している事と自分の身は自分で守る意識が
無ければならないと私は思います。
「絵に描いた餅」にならない安全体勢の再構築となるよう
願っています。


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