バカ恋 | back index next |
■ 積木遊び ■ たった一日しかない貴重な御休みも、 あっと云う間に過ぎ去り、 明日からまた壱週間の始まりです。 広いベッドでシュウの腕に抱かれながら、 気持ち良く寝息をたてて眠るシュウを眺める。 其処で寝ているのは、紛れも無くアタシの愛しい男。 だけれども、 何となく、其の逞しい腕も、筋肉質の胸も、 何時か消えてしまうような、 如何ともし難い儚さを感じる事が時々在る。 何故だろう。 愛されている実感を毎日感じ、 愛していると日々噛み締める。 反面、 其の愛情に溺れきる事も未だ出来ない自分に、 苛立たしささえ感じ、 もっともっととシュウの愛を強請る。 何故だろう。 そんな疑問を感じながら、 「じゃあ何故、シュウを受け入れたの?」と、 自問自答を繰り返してみたりする。 「好きだから仕方ない」なんて、 極論的な言い方も、アタシの頭の中で宙を舞う。 つまりは自信が無いのだ。 恋する女はみんなそんなもんだ。 だからこそ、自分を高める努力をするのだ。 失いかけた自信は、 きっと取り戻せるさ。 あの日・・・・。 シュウが小さな荷物を抱えて、 迷い犬みたいな瞳でうちの玄関をノックしたあの日。 あの時、シュウを家の中に招き入れた時、 アタシは覚悟を決めた。 シュウと共に生きていく覚悟を決めたんだ。 この先、シュウとの生活が何処まで続くか判らないけど、 アタシはずっと忘れないようにしよう。 あの日決めた覚悟を。 |
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