Seakの日記
日々感じたことを書き留めていこうと思っています。

2003年07月05日(土) 目的を見つけること

2003.07.06 (Sun) 21:49:52

日付は<div>タグを使ってインデントされないように調整していたが、面倒なのでやめることにする。おそらく、気にする人などいないだろう。

僕は、どうも目的を見つけることというのが嫌いだ。なんかの目的に向かって黙々と作業をするのも好きではない。

なぜ、目的を見つける、のだろう。何か問題があって、それを解決するための手法を考えるのではないか。このジレンマは、別の目的があることによるのだと思う。つまり、卒論を書かなければならないから、卒論のテーマを見つけなければならない。で、その第一歩として目的を見つけなければならないのだ。目的が手段になっているのだ。

でもまあ、仕方がない。世の中そういうものだ。おそらく、多くの論文がそうやって、手段のための目的によって書かれてきたのだろう。そしてきっと、多くの優秀な論文が、その中に埋もれているに違いない。それでも、僕は論文を書くことになるだろう。そうしなければ大学を卒業できないのだから仕方のないことだ。

僕は今、システムの開発がしたいわけではない。プログラムの勉強がしたいのだ。あえて露悪的に言えば、小手先の技術がほしいのだ。すべてを包括するような難解な意味論なんて、それほど興味はない。今の時代、そういうことを語れる人間は多くいるだろう。それでも少ないのかも知れないが、あえて僕が、頭が悪いにも関わらず、その道を目指す必然性などないのだ。僕は、そういう優秀な人間の下について働ければそれでいい。

そういえば、バイト先の人に、システムの保守管理の仕事がしたいと言ったら、それは目標としてはあまりふさわしくないと言われた。そのシステムの完成度にもよるが、基本的には単調なルーチンワークで、高度な技術を要するものでもない、とのことだ。なるほど。それは一理ある。しかし、僕はそれでも構わないと思う。誰かがやらなければならない仕事だし、これからどんどん需要が増してくるはずの仕事でもある。何より、開発の仕事に未来が見えない。他人と競争し、打ち負かし、先へ進んでいける人であれば、これからピークを越えるシステム開発の世界でもやっていけるだろう。鉄鋼や造船の仕事だって、斜陽と言われても稼ぐところは稼いでいる。規模が縮小するだけで、やっていけないことはないのだ。でも、僕はそうやって小さくなる世界でやっていく自信なんてない。また、なろうとも思わない。僕がそうやって生き残ることで、僕は幾多の人間を蹴落とさなければならないのだ。

はっきり言って、僕のせいで多くの人間が路頭に迷ったり自殺したり、様々な苦しみを抱えるとしても、そんなことは知ったことではない。ただ、そうなったときに、悪いのはその人たちで、勝った僕が正しい、という理屈がまかり通るのがいやなのだ。僕のせいで多くの人が苦しんだら、僕がどう思おうと、悪いのは僕のはずだ。例えそれは、僕が罪の意識を感じなかったとしても、いや、だとしたらなおさら、僕の罪は重いはずだ。にもかかわらず、多くの敗北者の上で嗤う僕は正義だ。世の中きれいごとではすまないが、こんなのは許せない。僕の力で世の中を変えられるとは思わないが、僕自身がそのシステムの中に組み込まれたいとは思わない。

だからこそ、これから小さくなる業界に身を投じるのは嫌だ。福祉の世界なら、収入は少なくとも、人材は常に不足しているから何とかなるだろう。しかし、僕は自分より弱い立場の人間に対して仕事をしたくない。本来は、お年寄りだからと言って僕より弱いなどと言ってはいけないのだろう。しかし、僕がそう思っているのだから、僕は現場に立つべきではないと思う。他人のために何かをするのは好きだが、それは、僕にできないことをするための手助けをするのが好きなのだ。僕より能力の劣る人が、僕にできることをするのを手伝うのは、あまり好きになれない。まるで自分がえらくなったような錯覚がしていやなのだ。

2003.07.06 (Sun) 22:11:04


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