あいかわらず研究に進展がない。どうしたものか…。
シミュレータを作るという話なのだが、プログラムのほうは自信がある。そもそも、単純作業だし…。
プログラムを書くのがなぜ単純作業になるのか、ということだが、それは設計があるためだ。つまり、プログラムを書く上で難しい部分はあらかじめやっておこうというわけだ。どんなエンジニアだって、プログラミング言語で書くよりも、日本語や図で描いたほうが分かりやすいに決まっているし。それは何とかやるしかないのだが…。
それより、昨日の送別会をやっていたとき、渋谷では通り魔が現れていたらしい。まったく、物騒なことだ。僕は二次会まで行っていて結局終電に乗りそびれたわけだが、一緒にその送別会に参加した人たちの中には、一次会だけ参加して帰った人や、一次会の途中までしかいなかった人もいた。新聞に被害者の名前が載っているのを見て、その人たちがいないかどうか探してしまった。いなかったのでよかったが…。
なんだか心配になってしまったのだ。一次会の途中で帰った人が二人と、二次会に参加しなかった人が一人いたのだが、僕はそのうち一人しか心配しなかった。ほかの二人のことは存在すら忘れていた。その人、なんだか彼女に似ていたのだ。初めて会ったときはそんな風に思わなかった。直接指示を受けたりすることはなかったから、顔もじっくり見ることはなかった。少なくとも、パッと見るだけで似ていると思うほど、似ているわけではない。
結局のところ、その人とじっくり話せたから、飲み会なんてのも悪くないかもしれない、と思ったのかもしれない。笑い方やしぐさはそれほど似ていないが、なんとなく似ていると思える部分もあった。去年の7月ごろは、まさかこんな風に思っているなんて想像もしていなかったが…。
あと、その席に部長も来ていた。企業の送別会というのがどういうものなのか知らないが、普通、部長が来るものなのだろうか?それも、次の日に仕事がある木曜日である。なんだか不思議に思ってしまった。んで、その部長が、とても陣内孝則に似ていた。顔はそうでもないが、声がなんとも似ていた。これはもう、会って第一声を聞いたときから思った。誰かに似ている、と思って、そうだ、陣内孝則だ!と思った瞬間、そうとしか聞こえなくなった。なんかもう、完全に三枚目に徹している部長だったが、もしかしたらその声のせいなのかもしれない。