昨日、先のことを考える余裕がないと書いたが、過去のことを振り返る余裕もやはりない。
これを書いているのは日曜日だが、もう金曜日のことなんてすっかり忘れてしまった。確か、PCのセットアップをしたはずだが…。そうだ。11時頃まで延々やっていたのだ。
研究室に新しいPCが来ていて、その準備をずっとやっていたのだ。
ああ、本当に過去が懐かしい。遊んでばかりだったが、それでもいろいろと学んでいた。プログラムも、何か課題があればみんな僕のところに聞きに来るくらいにはなった。HTMLも規格にきっちりしたがったものを扱えるようになった。CSSもマスターしたわけではないが、リファレンスがあれば困らないようになった。毎日少しずつだが確実な進歩が感じられた。
しかし、今は完全に停滞している。時間だけが過ぎていって、一歩も進んでいない感じがする。そして、たった1つのことにとらわれているうちに、いつの間にか多くのものをボロボロと取りこぼしてきている。思い出のような抽象的なことだけではなく、大学院の書類の日程だとか、大学院の合格発表の日付だとか派遣の仕事の勤務報告だとか、日々やらなければならないことも次々と取りこぼしている。
なにか社会に貢献しているか、大学生としてしっかり学んでいるかと問われたときに、今の日々の仕事に追われる生活よりは、過去、遊びながらもあれこれやっていたときの方が、ずっと社会人として、人間としての価値を高められたと思う。
社会人なら何か1つのことに取り組みながら、その他様々なものを取りこぼすのもある意味仕方のないことだろう。しかし、まだ社会に出てもいない学生が、社会に出る前に人間としていろいろなことを欠落させていくのは大きな問題だと思うのだが。現代の教育で、最低限必要なことを教えられていないことが問題視されているようだ。しかし、せっかく教えたことを次々に欠落させていくのも同じくらいに大きな問題ではなかろうか。だいたい、まともに人と話す時間もない状況の中でコミュニケーション能力を養うのは不可能だ。