新知庵亭日乗
荷風翁に倣い日々の想いを正直に・・・

2005年01月25日(火) 古武術の太鼓応用の気づきヨーロッパ変

 もう五六年前になるかと思うのだが、尺八の山本邦山(現、人間国宝)さん津軽三味線の小山貢さんとヨーロッパ公演へ行った時、あれは確かブルガリアの国立劇場だった、そこで太鼓のソロとして【西海楽】という自作の曲を演奏したとき、まーテンションが上がっていたのだろうけれども、今CDを聞いても二人で打っているように聞こえる、それでこの前やってみたところ、甲野先生の術としての【三方切】のような事をやっていた事に気がついた、古武術も何も知らない時なのに・・・その事をじっと考えて一人稽古をしていたらあることに気がついた。
 
 例えば往年の名人Jazzドラマーバディーリッチのレコードを聴いて「これは絶対左手だけでロール(連打)をしてる」と思った、そして当時のオープンテープ(昔の録音機材は大きかった)に録音して遅送りして聞いてみたら、シンバルの音が鳴っている時に左手のロールがほんの少し隙間があることに気がついた、要するにシンバルを打つ時のアタック音を大きくしてそのOコンマ何秒かの谷間に左手をほんの少し返すのだ、すると左手で長くロールをしているように聞こえるという事が解った。

 【西海楽】は締太鼓を二管並べ左に大太鼓がある、締太鼓の高音だから一番右で両手で連打をしていて(すっと鳴っている)時々大太鼓や低音締太鼓が鳴るその間、締太鼓はずっと連打している。
 これもバティーリッチのDrumsと同じ事なんだ・・・けれどもあの時・・・ブルガリア国立劇場で三人で二時間半のステージをやったんよ!「仙堂君、ソロ20分な、たのむでェ」と邦山さんに言われてやったんやけど・・・。

 思い出しましたハイ、あの時の感触を・・・そーふっと身体が浮いたような気がしてたんです・・・でもあの時以来・・・正直申し上げて・・・何回かトライしたんですけど、出来ないんですというか出来なかったのです。
 それが古武術の事考えて稽古してたらな!なんと蘇る金塊・・・やなしに再生したんです。
 そー踏み込まないで身体が左に向くこともなく捻ることもなく、腰の回転もなし、今、あの時の自分を解説出来るし、そしてそのテクも使えるようになったんです。





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