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■ 執着
結局喀血患者は夜中に亡くなった。
朝、出勤したら 病院に泊まりこんでるかもしれない魚の 車がなくなってた。 それで夜のうちに喀血患者が 亡くなったんだろうなぁと予測。 当たり。
患者さんは退院して残った カルテやら書類の整理をする。 魚が諸々の書類を書いてるんだけど 必要なものが足りない。 あいかわらず事務系には弱い。 月曜にまた呼ばれて書かされるんだろう と思ってたら古巣の看護婦が 魚が昼過ぎに来る予定があるという。
上手い事、今日のうちに 私が書類を書かせてしまおう。 登場した魚は ちょっとよそいきの格好なんだけど 頭は強烈な寝グセ。カッコ悪すぎ。 魚はサクサク書類を書いて帰っていった。 あっさりと魚とのお仕事は終了。
友達と話してて魚の話になる。 「私にはずっと好きな人がいて」 という路線で魚とのやり取りを打ち明ける。 「趣味も話も合うし向こうは私を 自分の味方だと言う。 でも、私の誕生日は忘れてるし 事故ったと言っても大丈夫かの一言もない。 でも、異動で落ち込んだ時は それなりに励まそうとしてくれた。 私に他に男がいるのはイヤだというけど 自分は私1人に絞るつもりはないみたい。」
で、タケのことも言う。 「魚と対照的に何でも心配してくれるし 毎日電話もくれる。 でも、風呂上りに電話に出たら 「髪をちゃんと乾かしたか」とか よけいな心配までしてくれるので 最初は新鮮だったけど 最近は少々うっとおしい。」
友達は、魚の方が上手だと言う。 私はやっぱり魚が好きで タケとは合ってないんじゃないかと言う。 でも、魚は自分中心で 「一緒にいたら大変だし苦労する事も きっと多くなるよ」と やっぱりそうかという事を 改めて教えてくれる。 自分なりに頑張っても手に入らない男に 意地になってるだけなんだろうと 自分でも思う。
自分が好きだけじゃ一緒にいられない。 好きならどんなハンデも 乗り越えられるかもしれないけど 一方通行なのは相手にも重荷。 私が魚を必要として優先するほどには 魚は私を大事には思ってない。 こればっかりはどうしようもない。 何だか辛くって久々に泣く。 魚の話をして友達にはっきり 「やめとき」と言われたのは3人目。
辛くても魚相手に恋愛はしてた。 ヒリヒリもドキドキも満載で 退屈はしなかった。 それに区切りをつけるとなると ヒリヒリと一緒にドキドキも手放す。 タケに対して恋愛感情は薄れてきてる。 というか、最初からどれだけ 恋愛感情があったのか思い出せない。 何もないのも辛い。だからといって
しがみついてるのもみっともない。
2003年03月02日(日)
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