強い気持ちで夢をみるんだ。


したいことは山のようにあった。


浴衣を着て一緒に花火を観たかった。

電車に揺られながら彼の肩に頭を預けて眠ってみたかった。

夜のディズニーランドに行きたかった。

ふたりで観覧車に乗って、てっぺんでキスしたかった。

映画を観に行きたかった。

もっと強く手を握りしめて夜を越えたかった。

星を眺めに行きたかった。

相合傘で寄り添って歩きたかった。

どこか遠くまで温泉に入りに行きたかった。

高熱で寝込んでる傍で、一晩中ずっと看病していたかった。

冷たい朝の空気をふたりで感じたかった。

一日中ずっと一緒にいて、それでずっとくっついてたかった。

プリクラ撮りたかった。

ツーショットの写真がたくさんたくさんほしかった。

なんでもぃぃから、お揃いのものがほしかった。

キスで起こしてみたかった。

お互いに印をつけ合いたかった。

唇を噛んでみたかった。

あたしが彼を抱きしめてあげたかった。

1年の記念日には、ふたりのアルバムを作って贈りたかった。

笑わせてあげたかった。

彼の心のなかで唯一、曇りのない存在になりたかった。



怒ってもらいたかった。怒ってみたかった。



最後のベットの上で

「一緒にお祭り行こうね」ってあたしが言ったら

きみは「どこのお祭り行くの」なんて言ってたね。

覚えてるかな。

あのとき、急にあたしがあんなこと言い出したのは

夏まで一緒にいれるのか不安で堪らなかったからだったんだ。

だから「行こうな」って言ってくれてほんとに嬉しかった。


縛り付けようとしてたわけじゃないよ。


したいことは、まだたくさんたくさん、あるの。

したことないことも、あることも、ぜんぶをきみとしてみたい。

そしたらきっとぜんぜん違って感じられるね。


離れ離れになった今、ぜんぶ夢みたいな話しでしかないけど。

でもあたしはそれを叶えるために、

少しでも素敵な女のコにならなくちゃとおもえるんだ。

いつか、って。

そのときがほんとにくるのかなんて誰にもわからないけど、

あたしが今できるのは自分で前を向くことだけだもんね。

2006年08月07日(月)

魔法がとけるまで。 / ちぃ。

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