「 話してすべての疑いを晴らすよりも、黙っていて
愚か者と思われるほうがよい 」
アブラハム・リンカーン ( アメリカ合衆国第16代大統領 )
'Tis better to remain silent and be thought a fool, than to speak and remove all doubt.
Abraham Lincoln
答弁に自信がなければ、黙っていて 「 バカ 」 と思われるほうが マシ だ。
特に政治家の場合、不用意な発言が 「 命取り 」 になりかねない。
先ごろ、広島、長崎への米軍による原爆投下を 「 しょうがない 」 と失言し、野党、マスコミの追及を受けて 久間 章生 元防衛相 が引責辞任した。
安部内閣の閣僚辞任は、佐田 玄一郎 元行政改革相 に続いて二人目で、自殺した 松岡 元農水相 を含めると、三閣僚が交代したことになる。
ちなみに、読売新聞がネットモニター調査で、「 安倍、小沢、両党首に抱く イメージ 」 を尋ねたところ、興味深い回答が寄せられたという。
信頼度では、首相が25%で、小沢氏の13%を軽く上回ったが、「 リーダーシップ があるか 」 という問いは、小沢氏が37%、首相が16%だった。
憲法改正、教育の見直しなど、発想は間違っていないけれど、それを実行する組織づくり、統率面において、やや安倍首相には難点がある模様だ。
野党からは当然の如く、「 首相の任命責任 」 を問う声も上がっているが、昨年9月の就任以来、三人も閣僚が交代したのは、たしかに異常だ。
まず 佐田 元行革相 については、政治資金収支報告書の虚偽記載が問題となり更迭されたが、このような人物に 「 行革相 」 とは、笑うに笑えない。
松岡 元農水相 については、立場が悪くなったら自殺するような御仁だったわけで、大臣というより、人間としての資質が疑われる。
久間 元防衛相 については、今回の発言以前にも、政府、与党として容認した イラク戦争 の是非を、否定するかのような失言も過去に発している。
すべては派閥間調整の結果だろうが、これらの 「 出来の悪い人物 」 を、三人も要職に就けた責任は、たしかに問われても仕方のないところだ。
政治には興味が無い ( というか、興味を持たないようにしている ) けれど、過去に一度だけ、どうしても断りきれずに選挙を手伝ったことがある。
その際、某大物議員から聞いた話だが、与党も野党も党内に諜報部隊を持っていて、たえず、「 相手の スキャンダル 」 を探っているそうだ。
それらの情報は、入手してもすぐには公開をせずに、より効果的な場面で、あるいは自党の窮地から脱する手段として、戦略的に使用されるらしい。
文字通り、「 攻撃は最大の防御 」 というわけだが、そういえば、たしかに、与党が危なくなると、なぜか タイミング よく、野党の ゴシップ が流れる。
たまに、裏付けの無い 「 週刊誌なみの悪口 」 に過ぎない情報で、攻撃したつもりが 「 自爆 」 したなんて失敗例も、何度かあったようだ。
安倍首相の 「 人を見る目の無さ 」、「 指導、統率力不足 」 については疑う余地もないが、ここで、前述したような策謀は施さないほうがよい。
力不足を認めて反省し、素直に謝意を示すほうが、策謀を張り巡らせ反撃に転じるよりも好感を持たれるし、なにより 「 安倍氏らしい 」 はずだ。
この苦境にあっても、信頼度では小沢氏をリードしているのだし、選挙戦を前に焦る気持ちもわかるが、あくまでも 「 正攻法 」 を貫いてほしい。
反論して 「 泥試合 」 に発展することを、良識ある国民は望んでいないし、それは、誰にとっても良い結果を招かず、悔いを残すだけだろう。
窮地に立ったときこそ、人物の真価が試されるときであるし、いまの自民党では 「 口を開かないほうが マシ 」 であるとみて、ほぼ間違いない。
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