Tonight 今夜の気分
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2007年09月27日(木) 価値観の多様性と、格差の関係



「 人間は複雑な生き物だ。

  砂漠に花を咲かせる代わりに、湖を涸らす 」

                         ジル・スターン ( アメリカの作家 )

Man is a complex being : he makes deserts bloom − and lakes die.

                                      Gil Stern



人それぞれ、価値観や、重要とする対象物は異なるものだ。

また、同じ価値観でも、目的に近づく手法が違えば、たちまち論争になる。


前回の日記で “ 詰め替え用 ” の話を書いたら、二通の 「 共感メール 」 を頂戴し、世の中には同じような疑問を持つ人がいるのだなと実感した。

わざわざ製造元に電話するほどでもないが、エコバッグをはじめ環境問題に関心が高まるご時世で、ちょっと腑に落ちない話ではある。

大袈裟に聞こえるかもしれないが、私にとっては 「 年金問題 」 などより、「 詰め替え問題 」 のほうが重要で、よっぽど解決を願いたいのである。

年金は、もらえなくても 「 自力 = 老後に困らないよう、頑張って稼ぐ 」 で解決可能だが、詰め替え用は、自分で作ることができない。

既に支給を受けている御老人を悪く言うつもりはないが、私は年金制度を 「 生活保護 」 と同じく、困窮した人だけが受け取る社会保障と考えている。


だから、勤め人を辞めてからも納付を欠かしたことはないが、将来、よほど困ることがなければ受領しないつもりなので、まったく アテ にしていない。

もちろん、だからといって不正に搾取する連中を放置せよとは言わないが、そんなに 「 国民全体で目くじらを立てる問題なのかなぁ 」 と、関心は低い。

実際に、私の周囲にも年金問題をナンダカンダと言う人々がいるけれども、それなりに稼いでいて、大半が 「 年金なんて要らんだろ 」 という連中だ。

それで、よく話してみると、結局、世間が年金問題に大騒ぎしているので、「 その話題に便乗しているだけ 」 だということが、最近になって判明した。

ちなみに、「 将来の年金 」 と 「 いま、若いコ に モテること 」 のどちらに、より関心が高いかと尋ねたら、全員が後者を選択した次第だ。


イラク特措法なんかも同じで、私は延長に賛成の意見だが、反対する人もいて不思議はないし、国際貢献の価値や、重要性の認識も違うだろう。

あるいは、国際貢献には賛成だが、強大国アメリカに対する妬みなどから、「 アメリカの言いなりになってるみたいで嫌だ 」 という意見もある。

憲法改正論議も、憲法9条を 「 宝物 」 のように崇拝する人がいる一方で、それを、敗戦後に戦勝国から押し付けられた 「 罰則 」 と捉える人もいる。

私自身は、別に 「 宝物 」 とも 「 罰則 」 とも思わないが、現在の国際情勢からみて、それを堅持することは、現実的に 「 アンフェア 」 だと思う。

実際のところ、イラク特措法に反対だからといって 「 自己中心的 」 だとは言えないのと同じく、改憲に賛成だからといって 「 戦争好き 」 ではない。


ほとんどの人が 「 言論の自由 」 を謳歌し、思想や宗教をはじめ、生き方、考え方の 「 多様性 」 を認め、個人の自由を尊重し、支持している。

ところが、その一方では、現状を 「 格差社会 」 などと呼び、所得や暮らしぶり、学歴や教養などの格差があることを、大問題のように語る人がいる。

一生懸命に学び、働くだけが人の生き方でなく、怠けて、楽に生きることも自由だと認めておきながら、「 格差があるのは問題 」 という指摘は変だ。

近頃では、「 ネット難民 」 を社会問題化しているが、それを 「 格差社会の象徴 」 とみるか、「 一つの生き方 」 と認めるかは、判断が分かれる。

本当に格差が問題ならば、怠け者は厳しく罰して、強制的に教育と労役を課し、「 自由より、社会的地位を優先する生き方 」 を強要するしかない。


最近、どうも気になるのが、このように 「 マスコミも世論も、自由な生き方を煽るくせに、その結果責任は国策に求める 」 ところである。

遊んでばかりいると 「 ニート 」 になり、タフな生き方を捨てると 「 ひ弱 」 になり、悲観的にふさぎこむと 「 うつ 」 になるのは、当然の結果だ。

問題が起きるまでは、無責任に 「 遊んでてもいいじゃないか、タフじゃなくても一つの個性じゃないか、悲観的な性格で何が悪いのさ 」 と全肯定する。

ところが、いわゆる 「 ひずみ 」 が起き、格差が現われると、途端に全否定が始まるのだから、踊らされた本人も困るし、政府の手にも負えない。

価値観の多様性を容認することは、同時に 「 格差も認めること 」 だという意識を持つことが、いま、多くの日本人に欠けているような気がしている。






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