| 2007年10月17日(水) |
民主党 小沢 代表 の 「 豹変 」 に動揺する人たち |
「 最も急進的な革命家も、ひとたび革命が起こるや、
たちまち保守主義者に化けてしまう 」
ハンナ・アーレント ( アメリカの政治哲学者 )
The most radical revolutionary will become a conservative on the day after the revolution.
Hannah Arendt
どの国の、どんな革命家においても、例外なく当てはまっている。
むしろ、革命で手にした政権ほど、権力に留まりたいと願う気持ちが強い。
私は、そう思わないが、マスコミに煽動されやすい人々を 「 愚民 」 と呼び、大衆心理を見下して、あざ笑うことを好む人がいる。
ブログの世界では、小泉元首相が 「 劇場型政治 」 で大衆の心を惹きつけ、選挙に圧勝した頃から、そのような風潮が流行りだした記憶がある。
今年は 自民党 に逆風が吹き、民主党 が参院選を制したが、彼らが野党である間は多数派じゃないので、その支持層は 「 愚民 」 じゃないらしい。
どうやら 「 愚民 」 とは、体制派を指す言葉であり、一部の反体制を気取る 「 インテリ意識の強い人々 」 が、主に用いる表現のようだ。
なんとなく 「 負け惜しみ 」 のように感じるのは、私が無教養な 「 愚民 」 のせいか、あるいは、物事を複雑に考えない能天気な性格のせいだろう。
民主党 小沢 代表 が、「 ISAF 」 には参加する意向であると表明してから、ざわざわと、動揺し始めた人々の存在が目立つ。
それは、個人も、あるいはマスコミも、これまでに 「 反体制派 」 をアピールしてきた人々や組織と重なるが、それぞれに驚きを隠せない様子だ。
彼らのいう 「 愚民 」 に対し、自分たちの知的水準が高いことを示す際に、彼らは 「 体制派が平和を乱そうとしている 」 という概念で結束していた。
テロ特措法や、憲法改正法案など、国際社会で避けられない問題に政府が直面した折、それは 「 愚民 」 をも巻き込み、一つのムーブメントになった。
ちょうど、それを政争の材料とする 民主党 と利害が一致したので、彼らは 小沢 代表 に喝采を送っていたが、ここにきて事態は一変したのである。
正確に言うと、ここにきて急に 小沢 氏 の態度が 「 豹変 」 したわけでなく、もともと 小沢 氏 は、「 ISAF に参加し、実戦に加わる 」 つもりでいた。
彼の発言に動揺している人たちは、それを知らなかったか、あるいは、自分たちの主義主張に都合が悪いので、知らぬフリをしていたのである。
なかには、「 もう少しで政権を取れそうなのに、今ごろになって余計なことを言うな 」 とお怒りの御仁もいるようだが、それは、政治を知らない意見だ。
もう少しで政権が取れそうだからこそ、今から アナウンス しておかないと、実行の際に大きな波紋を招き、頓挫する危険が高い。
革命は、政権を奪取することよりも、それを定着させることのほうが難しく、徐々に飼い馴らしておかないと、それに 「 愚民 」 は従わない。
たとえば将棋をする場合、優れたプロ棋士と、稚拙なアマチュアの違いは、「 何手先まで読めるか 」 の違いだといっても過言ではない。
平和憲法を 「 言い訳 」 に、給油もしないし、お金も、兵力も出さないでは、国際社会から批難を浴びることぐらい、小沢 氏 は百も承知である。
いまは、与党を叩く材料として 「 インド洋上の給油は違憲 」 と騒いでるが、それで 「 小沢 氏 は憲法を遵守したいのだなぁ 」 と思うのは単純すぎる。
けして、憲法よりも地位や権力が大事ではないかもしれないが、国政を司るうえで、自国の都合ばかりに固執するなんてことは、まず通用しない。
自民党 とは 「 戦術の差別化 」 が必要なので、現行法案には反対するが、大きな 「 戦略の転換 」 が得策ではないことを、小沢 氏 は知っている。
国民はどうかというと、心のどこかで革命を求める気持ちがあっても、急激な変化は望んでいなかったりするもので、それぞ 「 大衆心理 」 である。
激変を期待するのは、よほど世の中を恨んだり、我が身を憂いているような、ごく一部の少数派であって、それは 「 破壊的な衝動 」 に近い。
大半の人は、今の生活を維持しながら、ちょっぴり住みやすい環境になるとか、ほんの少し暮らしが楽になるだけで、十分に満足できるはずだ。
そんな 「 愚民 」 こそが、幸福なのであり、地味ではあっても、他人に多くを期待せず、自分の力で生きている 「 良民 」 ではないかと思う。
美辞麗句を並べ立てず、現実論を語り始めた 小沢 氏 を評価するのか、期待はずれと動揺するかで、各人の 「 良民性 」 が計れるかもしれない。
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