| 2008年02月19日(火) |
マラソンに参加 ( 強制 ) 決定の話 |
「 スポーツとは、人間生活のおもちゃ部である 」
ハワード・コセル ( アメリカのスポーツ・キャスター )
Sports is the toy department of human life.
Howard Cosell
寒さ厳しい今年の冬だが、各地のゲレンデは 「 雪の心配 」 が不要だ。
旧友や、その家族たちと共に、大人数でスキーを楽しんできた。
一応、「 スキー場 」 と名は付いているが、最近は何処もスキーをする人が少なく、ほとんどはスノー・ボーダーで埋め尽くされている。
世代的に、我々の集団はスキーのほうが得意で、中には旧式の 190cm を超える長い板を担ぎ、周囲から異様な目で眺められる仲間も混じる。
お腹が出たせいか、腰のキレが悪くなってきたけれど、これから先もまだ、ゴルフやスキーは手軽なスポーツとして、ずっと長く楽しめるだろう。
速さを競ったり、一緒に行った女の子にカッコつけたり、そんな愉しみ方は忘れたけれど、ただ雪の上を滑っているだけで、童心に戻れる気がする。
他の趣味もいいけれど、やはり、ストレス解消には 「 体を動かす 」 ことが、最も効果的な作用をもたらすのではないだろうか。
今日は 『 東京マラソン 』 が行われ、現役選手だけでなく、市民ランナー、障害を持つ人、著名人など、およそ3万2千人が都心を駆け抜けた。
昨年は健闘むなしく、制限時間 ( 7時間 ) 内に完走できなかった両足義足の男性 ( 44歳 ) が、今年は6時間28分で見事にゴールしたという。
4年前には癌の手術を受けている 鈴木 宗男 衆院議員 ( 60歳 ) も参加し、年齢的な衰えを感じさせない3時間57分の好タイムで走破した。
市民参加型のマラソンでは、この 「 4時間 」 を切るかどうかが一つの基準になっていて、そのあたりを目標タイムに置いている参加者が多い。
タイムが重要ではないけれど、かといって、何時間かけてもよいというのでは目標が定まらないので、4時間以内という目安は妥当だと思う。
10年間も陸上部に在籍していたし、いまも頻繁に高校、大学のOB会へと顔を出しているため、マラソンの成績を尋ねられることが多い。
残念ながら種目が違ったので、私自身は練習でも 30km 以上の長距離を走った経験がなく、現役引退後、記録を計るような大会に出たこともない。
友達に誘われ、市民マラソンに参加しようと思ったこともあるが、25歳から45歳までは煙草を吸っていたので、ずっと断り続けてきた。
いまさら他人と競う気もないが、いざ出場するならば、生半可なタイムでは周囲から罵声を浴びせられそうだし、それを防ぐには肉体改造が必要だ。
そんなわけで、「 一生、マラソンは走らないつもり 」 でいたのだが、スキーの帰りに友達と話していて、意外な方向に雲行きが変わってしまった。
再来年、50歳を迎える前 ( つまり来年度中 ) までにトレーニングを積み、同級生の仲間で市民マラソンに出ようという計画が浮上したのだ。
しかも、皆でお金を出し合い、優勝者が 「 総取り 」 するという実に不謹慎な賞金プランまで飛び出す始末で、にわかに話が現実味を帯びてきた。
好走を目指すほど、「 犠牲 」 と 「 摂生 」 が多く求められるのは必定なので、断固として私は反対したのだが、多数決で敗れてしまった。
スポーツは好きだけれど、最近は、接待ゴルフに顔を出したり、海外へ出かけたついでにマリン・スポーツを楽しむ程度で、「 競技 」 には縁が無い。
かといって、陸上経験者の私が、かつて “ ど素人 ” と呼んでいた連中の 「 後塵を舐める 」 わけにもいかず、これは困ったことになってしまった。
電話で彼女に報告したところ、「 とりあえず、明日からは走らないとね 」 と冷たくあしらわれ、まずは 「 減量 」 から始めるように注意を受けた。
デートをキャンセルしてスキーに行ったことや、それ以外にも最近は彼女に対する 「 失点 」 が多く、冷たくされるのには心当たりがある。
先日、バレンタインデーに彼女の部屋を訪ね、「 チョコもいいけれど、仕事帰りだから何か食べさせて 」 と言ったときのこと。
彼女は、艶っぽく迫ってきて 「 私を食べて〜ン♪ 」 と言ったのだが、その迫力に押された私は 「 今夜は トンカツ ですかな 」 と ボケ てしまった。
そんなわけで、明日から二人揃っての減量と、寒風吹く中でのジョギングを開始することとなり、思いがけぬ 「 肉体改造計画 」 の始動となった。
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