暗行記...不夜

 

 

【 はんろ 】〜cafe 1〜 - 2002年03月25日(月)

そこは昔からあるらしい
私の母も通った店

小さな路地の奥にあり
お墓に囲まれた静かな店

カウンターと数席のテーブル
カウンターの奥には綺麗に並んだボトル
そしてサイフォンがある店

昼は誰でも立ち寄れる喫茶店
夜は大人だけが入れるバーになる

木のテーブルに椅子
薄暗い温かみのある小さな照明
無駄なものなんて無いようなのに
昔から知っているような落ち着く

音楽も同じように静かに流れ
マスターの好みなのか
ジャズがいつも掛かっている

いつも同じ席に座り
いつも同じマンデリンを注文し
いつも同じカップに注がれる

そして1時間のいつもとは違う時間を
ゆっくりと過ごす

店を出ればそこからいつもと同じ時が
始まっていく

でも少しだけ心にゆとりを持った自分がいる

そんな気持ちにさせてくれるところ




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