暗行記...不夜

 

 

堕胎 - 2002年03月26日(火)

もうずいぶん経つけれど
私は殺した
小さな小さな命を

直接手を下してはいないが
私が殺した
そうあの子は思っているだろう

パイロットになりたかったかもしれない
ケーキ屋さんになりたかったかもしれない
そんな夢を抱くことさえ出来ぬ間に
刈り取ってしまった
何も思うことも出来ずに

いつか同じことが起き
殺さずに成長していった時
このことを思い出すのだろう
こんな可愛い純粋なものを
紙切れ1枚で消し去ったことを

そしてその時初めて実感するのだろう
自分のしたことの大きさを
決して許されることのない過ちを犯したことを

あの子は今どこでなにをしているのだろう
幸せにしているだろうか
それとも
私を恨みどこからか見ているのだろうか

やり直すことの出来ない罪を犯したとき
私はどうすればいいのだろう

あの子のためにしてあげられることは
なにもない

ただ神に祈ることしかできない




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