○プラシーヴォ○
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「がちゃ子!!見て!」
本日のお宿まであと1時間というくらいまで来た時
あたりはところどころ銀色に光りだした
「ああ〜、まだ雪が残ってると思わなかった きれいだね〜」
超現実主義のハム男が 雪にうっとりするさまは 少し以外で可愛らしかった
雪が見え出してすぐに 本日の目的のひとつ、温泉へ立ち寄り
駐車場にぎっしり止まった車たちにびくびくしながら 入ったのだけれども
温泉はすいていた
ハム男と旅行 温泉に入ってから蟹
お湯につかりながら 幸せすぎて 爆発しそうだった
宿についた
「お食事は何時お持ちいたしましょう?」
小さい女将さんがニッコリする
「今…17時30分か… じゃあ、18時30分頃お願いします」
テレビをつけて寝転ぶ
「…ハム男、なんかお腹すいてきちゃった… もう持ってきてもらおうか」
「なんでやねん! こんな早く食べたらお腹すくで!」
ガラッ!!
部屋の障子がおもむろに開き、 そこには刺身の船盛りをもった仲居さん…
夢?幻? 私のあまりの空腹で幻覚が??
「あんの〜、18時30分って聞いてたんだけんども もう出来ちまったんで 食べてくださいな」
はい??
目が点コンビの私たちを尻目に 食卓の上はあっというまに
カニカニワールドに
余りの強引さと おばちゃんたちの方言のかわいらしさで
黙って食べ始めてしまった私たち
負けた…
食べても食べても減らないカニカニ
半分以上は残してしまったかもしれない
でも初めて食べた生蟹は甘かったし 蟹味噌もなんとかクリア
生もの大嫌いガールの私が こんだけ食べたのは 快挙でごんす
「おい、あんまり荷物広げるなよ ここは、食事をする部屋やから 寝泊りするとこは別に案内されるんやからな」
と、部屋に入った当初私をぴしりと叱ったハム男
しかし
片付けに来た仲居さんが
「お布団、こちらの押入れに入ってるんですが どうしましょう?今敷きましょうか?」
はい、ここで寝泊りで〜す
隣の部屋(見知らぬ家族が泊まってる)と フスマでつながってま〜す
ちょっぴり隙間が開いてて なんとなく中が見えま〜す
すっごくイヤで〜す
貴重品入れも無いので ハム男と交代でお風呂に入りにいく
布団をぴったり寄せて ペアルック浴衣で寝る
私の布団の端を割ってハム男の手がしのびこんでくる
だっ だめよ! 隣に聞こえちゃう!!
アドレナリンがびゃーびゃー出る私の興奮をよそに
ハム男は私の手をそっと握った
そして、くかくかと寝息をたてる
ハム男の手がわざわざ私を探してくれたことは 素直に嬉しかった
おやすみハム男
蟹に襲われる夢を見ませんように
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