○プラシーヴォ○
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スタッフサービスという派遣会社の、
OLさんと上司の机がすごく離れてて 何か用事があるたびに 全力疾走で上司の机へ駆けつける
というCMが大好き
OLさんが全力疾走する姿って 滅多に見れないもんね
という話はさておき、
最近 仕事のペースに慣れてきた
12時から21時という中途半端な シフトにも
週一の休みにも…
ハム男とは今日で丸2週間会えてないけれど
それも平気だった
どんどんどんどん ハム男の存在がかすむ
私は頭が悪いのか?
と自分で怖くなるくらい ハム男が情熱的な場所から遠ざかっていく
ハム男を忘れる
それと反比例して 仕事への安定感が増してくる
そんなことを考えながら ボウッと電車に乗っていると 3日ぶりにハム男から電話
「風邪ひいたみたい…」
少し苦しげな声を出すハム男
「がちゃ子、水曜日、迎えに行くからな 最近仕事が遅いから ちゃんといけるかどうか分からないけど…」
ハム男は ずいぶん前に言った 私の休みの予定を覚えていたのだ
木曜日は
歯医者行って 美容院行って 化粧品を買って それからそれから…
ずっと考えていた予定がふっとんだ
ハム男の一言で ゴムみたいにぺこぺこだった肌が 人間の肌になったような
ガラス玉みたいだった目が 涙で覆われたような
優しく生き返った気がした
それは同時に、 またハム男を愛しく思えて 会えない日々が辛くなってしまうという ことなのだけれど
「迎えに行くね」
なんて、すごい言葉
私が、迎えに来て欲しいと思ってるんだ (思ってるけど) 私が、ハム男のことを愛してると思ってるんだ (愛してるけど) 私が、長い間会えなくて寂しがってると思ってるんだ (寂しがってるけど)
私はいつもいつも 不安でたまらない
ハム男が私に会えなくて寂しいとは どうしても思えない
だから
「ハム男、明日 ハム男の家に行くね 会いに行ってあげるね」
なんて自分から言えない
「明日、暇? 会いに行っても、大丈夫?」
と、こうなってしまう
私の愛を信じて疑わないハム男を
尊敬する
最後の最後に 偶然で頬紅をつけられて やっと人間らしくなったディズニーの白雪姫のように
私は夜の駅で 上気して頬を赤らめる
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