○プラシーヴォ○
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確かに、水曜日は楽しかった
仕事が21時に終わったハム男が わざわざ仕事場からはるか遠い私の 職場まで迎えに来てくれるなんて
面倒くさがりのハム男からすれば ミラクルな出来事だった
まあ、二週間もあわなかったら これぐらい優しくしてくれてもいいよね?
私も素直に
「会えて嬉しい」
と伝えたし
だけど、油断するとハム男に傷つけられる
今日、友達とお芝居を見た後、 ハム男に電話をした
木曜日、ラブラブの余韻の中、
「お芝居が終わったら、ハム男の家に行くね」
と私は言って ハム男も了承した
仕事が終わってるかどうか お芝居が終わってすぐに ハム男に電話
しばらくコール音が鳴り ハム男がでた
「あ、ハム男今仕事?」
「うん」
「あ、そうか、あの、私今お芝居が終わって」
ご飯食べてから行くね、といおうかどうか 迷って少し言葉を切ると
ハム男にはそれが
「芝居が終わったから迎えに来て? 仕事が終わるまで待ってるから」
という催促に思えたらしく
「…なに?」
と、
寒々するような発音で私の次の言葉を促した
「先に俺の家に行ってろよ」
「う、うん。わかってるよ」
電話を切った後 悲しくて そばにいる友達がぐにゃりとゆがんだ
すぐに、
『やっぱり今日は行かない』
とハム男にメール
でも、きっとハム男はこのメールを 重要視しない
ふうん、
と納得して
さっさと会社の人とご飯を食べに行くに違いない
こんな風に いつまでたっても 私は完全に ハム男に甘えることができない
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