楓蔦黄屋
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2020年12月30日(水) 丁未・衣替え

服がやっとどうにかなった。

クローゼットの中の服がいつ見てもパンパンで
何があるかいまいち把握できないし、
把握できないからつい新しく買ってしまう
という悪循環がちょっと改善された。

私は着替えるのが面倒くさい。

その日の気温と気分と用事とを照らし合わせて
服を選び、そして寝間着を脱ぎ、
そして選んだ服を着る、という行為に
ものすごい労力を費やした気持ちになってしまう。
要するに苦手なのだ。

スティーブ・ジョブズのように毎日同じものを着られればラクだとも思うが、
しかし私は身につけているものに大層気分を左右されてしまう上に
「いつも同じ」ということにかえってストレスを感じてしまうタイプなので
その方法はたぶん合わないなと思っていた。

ならばせめて、「組み合わせを考える」という労力を省けないだろうか。

「着回し」というテクニックが当たり前のように謳われている昨今であるが、
別に着回さなくてもいいんじゃないか。
このトップスにはこのボトムス、と決めて、基本それ着てりゃいいんじゃないのか。
「私服の制服化」ってやつだ。

というわけで決めた。
かなり楽しかった。
そしてクローゼットがかなりすっきりした。

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要らない洋服がけっこうはっきり区別できる。
買い足すのもきっとラクになる。

要らない洋服はH&Mのリサイクルボックスに出してみることにした。
ブランド問わず、靴下かたっぽでもよれよれのTシャツでも汚れたシーツでも
布なら何でも回収してリサイクルします、というスタイルがとてもいいと思った。
服をただゴミにするのはあんまり気持ちのいいものじゃないが、次の道筋に送ると思えば気がラクだ。

まだ出してないからどんなものかドキドキする。

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着回さなくてもいいやと思って気づいたことがある。

「オールシーズン着られる」ものも、別にオールシーズン着なくていいということだ。

春まで長く着られる冬物でも、春か冬どっちか着れば別にいい。
どっちかに決めて制服化したほうがラクに着られる。

今まで服は「春夏」「秋冬」でざっくり衣替えしていたが、
「春」「夏」「秋」「冬」で細分化したほうが
常用クローゼットの中はすっきりする。

春用にと決めたレースのスカートを
どうしても冬物に合わせたいとかいうこともたまにはあるだろうが、
そしてそのときはふつうに合わせようと思うが、
たぶんそんなことは本当にたまにだ。

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この整理整頓をするにあたって、いっこだけ気をつけた。
「どうでもいい格好」も2、3通り制服化すること。

この場合の「どうでもいい」は
「着なれてるけど気分が上がったりはしない」だ。

服の断捨離の基準で「着て気分が上がるか否か」というのがあるが、
私には気分が上がる服を着る気分じゃない日が毎月必ず数回は訪れる。

体調よくない日、気分がどんよりする日、
ラクにいきたい日、ホッとしたい日。
そんな日には
適当に選んだちょっとイマイチな服がとても安心する。

だから、どうでもいい服はけっこう重要だ。
心地いい生活をするためのクッションになる。
そして気に入った組み合わせの制服は、気持ちを新しくしてくれる。

私がスティーブジョブズスタイルに向かないのもこのへんに理由がある。


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来年の夏は、ワンピースとカラー靴下の組み合わせを楽しんでみようかなと今から思ったりしている。









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