地球上で生活している50億もの人々のなかで、私が一生で出会える人は、ほんのわずかだ。 交差点で一度すれ違っただけの人をあわせても1億人いるだろうか。 その上、友達と呼べる人は一体何人いるだろう。 ちなみに、女子高生の携帯メモリーは平均113人だそうだ。(男子高校生はその半分程度)そして、その中で友達と呼べるのは9人だそうだ。
そう考えると、人と出会うことには偶然では片づけられないような、運命のめぐりあわせを感じます。
今日、友達ができました。 と、いうと、なんとも軽薄な感じです。友達なんてそんなすぐできるもんじゃないだろって。 でも、何か、この人とは長いおつきあいになりそうだって思いました。
今日は教員採用試験の二次試験でした。 会場最寄り駅におりたったのは8時15分。 受付終了間際なので、受験者らしき人かげはありません。 「採用試験受ける人ですか?」 話し掛けてきたのがナツコサンだった。 すっきりと髪をまとめあげ、黒いスーツに身を筒んだナツコサンは、とても知的で、落ち着いた大人の女性といった第一印象を受けました。 お互いに初めての場所で土地鑑がなく、あせっていたものだから、似た境遇の人がいてほっとしました。 なんとか、受付に間に合い、控え室に落ち着いたのもつかの間 「私たち、控え室ここじゃないかも!」 8時30分。適性検査が始まってしまう!! ナツコサンと私は、駆け出しました。
そして、静まり返った適性検査の会場に汗だくで飛び込んだ。 「遅れてすいません!!」 幸い、開始時刻になってはいなかったけど、試験を受ける前から綱渡りの私たちでした。
昼食は中庭でナツコサンと食べましたた。 私も、ナツコサンも昼食は手製のおにぎりでした。 そして、ナツコサンは、私の出身大学の同じ学部の2年先輩でした。(きっと、大学ですれ違ったりしていたはずです。) そして、この4月、松本で働いている彼と結婚するために、松本に引っ越してきたそうです。
信じられないくらいたくさんの共通点が見つかって、驚いてしまいました。 なかでも、本当に奇遇だなあ、と思ったのは、ナツコサンのご実家が、私の想い人のご近所だということです。 「となりの地区だから、小学校も、中学校もきっと一緒だったはず。私の妹の同級生かも」
面接室もお隣で、終わる時間が一緒だったので、松本まで一緒に帰りました。
私はどちらかというと人見知りが激しく、打ち解けるまでには時間がかかります。 だけど、ナツコサンと話していても苦になりませんでした。 あっという間に松本駅につき、お互いの連絡先を交換して別れました。
ナツコサンとの出会いは、偶然では片づけられない、大切な出会いな気がします。 私もナツコサンも、合格して、一緒に新任教師として働きだすことができたらいいけど…。
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