きよこの日記

2002年10月04日(金) 文化の秋

今年の春に臨時で勤めていた中学校の文化祭に招待されちゃいました。

数ヶ月ぶりの学校です。
生徒たちは夏を越えて、みんな少したくましくなったみたい。
「名前覚えているかな?わたしのことみんなわすれちゃったかも」
というのも、杞憂で、会った瞬間に「わあ」って、会わなかった数ヶ月間を飛び越えて楽しく話ができました。

第一日目の今日は、総合的な学習の時間と選択教科の学習発表会です。
「ふるさととひとつに」
という、全体のテーマのもと、この半年間の学習の成果を、一人一人が発表しました。

「総合的な学習」は今年度から本格的に始まったもので、新学習指導要領の根幹となる「生きる力」を鍛えるための教科です。
具体的には、各自が興味にしたがって問題を設定し、教科にこだわらない横断的な体験を通して解決していくというものです。

ほんとのところ、「大丈夫なの」という気持ち半分でした。
「教科書がない教科だから、主体性にまかせるというと聞こえはいいけど、あそびに終始して学びが伴わないんじゃないの?」
って。
でも、次第に考えが変わってきました。
なによりも、総合的な学習の時間で価値があるのは生徒一人一人が「自分で考える、体験してみる」ということです。
それには十分な時間が必要です。
時間の割に、成果は上がらないかもしれないです。
でも、失敗も含めて、そのすべての過程が「学び」です。

今日、発表を聞かせてもらって、展示を見て、改めてそう思いました。
論拠のないもの、科学的ではないもの、結論のないもの、批判しようとすれば、つっこみどころ満載の発表でしたが、だからこそ、やる意味があるでしょう。
どうやったら、実りのある研究になるのか、これから考え、少しずつステップアップしていくのです。
時間をかけて一つ一つ子どもたちが自分の足で乗り越えて行くのが「総合的な学習の時間」です。
今日の発表で、みんなが時間をかけ、心を尽して取り組んできたのが伝わってきて、嬉しい気持ちになりました。

職員室の雰囲気もあいかわらずでした。
校長先生はじめ、笑い声の絶えることのないあたたかな職員室です。
本当に居心地がいい。
久しぶりに心から笑ったような気がしました。
学校にいると自然と笑顔があふれてくるのだから、私は学校好きなんでしょうね。

「あれ、きよこ先生、気づかなかった。
あんまりとけこんでるもんだから」

「きよこ先生、このまま春までうちの学校に勤めたらいいじゃん」
できることならそうしたいもんですよー。


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