| 2002年11月20日(水) |
巣を作らずにいられない |
お勤めをはじめまして、ほとんど家を留守にしています。 家には、寝に帰るだけというような日々です。 だんだん、部屋が荒れてきました。 うーん、情けない。 ちょっと時間がないぐらいでCan’t keep my room cleanなのです。
『土佐日記』の最後の一節、紀貫之一行がいよいよ京に入り、夜になってようやく自分の屋敷に辿り着いた場面を思い浮かべます。 (原文があるといいんだけど…) やっと懐かしい屋敷にたどり着いてみたら、5,6年の間に、まるで1000年もたってしまったか、と錯覚してしまうほど、 見る影なく屋敷が荒れ果ててしまっている。 立派な枝振りだった松も枯れて、庭のところどころに、雨が降ったら池になってしまうようなくぼみができてしまっている。 「垣根はあっても隣同士、水臭いこといいっこなし」 なんて、隣人が自分から管理してくれると言ったのに、どうしたことか。 相手の好意に甘えることなく、こちらからも何かのついでには、いつも贈り物だってしてきたのに。 「きっと、心が荒れてしまったんだろうね」
家が荒れているということは、人の心の荒廃の反映なのです。 さもありなん。 時間がないなんていったって、狭い部屋のこと、何時間も掃除に時間がかかるわけじゃないし、気持ちの持ちようなのにね。 忙しくってもきれいなお部屋でうるおいのある生活をしたいもんだなあ。
でも、結局、週末とかにまとめて掃除したり、やっつけるってパターンになってしまいます。 これが、男の友達の多くはそうじゃないらしい。 ちらかろうが、洗濯物が溜まろうが、休みの日はせっかくの自由な時間だから遊びたいんだって。
私は外に出かけても、部屋が汚いと何か気になるんです。 これって、女の本能なのかなあ、っていう気もします。 巣作りの本能。
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