| 2002年12月20日(金) |
てっぺんから見える光景 |
一芸に秀でる、ということはすばらしいことだと思う。 その姿勢には必ず常人とは違う、尊敬に値する何かがあるから。
とくに、スポーツの世界は、優劣がはっきりしていて、秀でることが難しい、シビアな世界だ。 私は卓球をしているが、そのシビアさを思うとため息が出てしまう。 大体どんな大会も、トーナメント方式。 負けたら、ハイそれまでよ。 勝てば官軍負ければ賊軍。 しかし、おごれるものも久しからず。 その試合で、最後まで負けないのは、たった一人。それ以外の人は必ず負けるのです。 そして、上には上がいるのです。 地区レベルの大会で優勝しても、次には県レベルの大会が。さらには全国が。世界が。 そして、世代間の戦いが。
私なんかは地区レベルであっぷあっぷ。 見上げるはるかかなたに君臨している選手を、ただ羨望のまなざしで見つめるばかりです。 卓球という峰の頂上から眺める景色は一体どんなものなのでしょう?
知り合いの息子さんで、県の中学生一位の男の子がいます。 ただいま3年生。 推薦で仙台育英高校を受験することになり、その論文を添削して欲しい、とたのまれました。 仙台育英といえば、高校卓球界でも全国クラスの学校です。
全国のレベルで、勝ち抜いていくことは、これまでに勝ち上がってきたよりも、ずっと大きな困難を伴うことだろうと思います。 そこで戦う相手も、同じように中学生ナンバー1でやってきた選手でしょうから。 これらにすべて勝ち抜いていくことができるのは天賦の才があることはもちろん、人並みはずれた精神力、そして、哲学とでもいうものが必要でしょう。 今は幼さと素朴さの残るそのまなざしに、これからどんな戦いを映して、どんな成長をとげていくことでしょう。
県レベルにあき足らず、全国レベルに挑んでいくその子を見て、うらやましいような、まぶしいような気持ちがしました。
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