2004年09月01日(水) |
『ダヴィンチ・コード』のWA! |
あんまりにも面白かったので3年生のあるクラスで『ダヴィンチ・コード』の話をした。 とても面白くって、目を赤くして一気に読んじゃった、って。 そしたら、女の子の一人が「先生、『ダヴィンチ・コード』読んでみたい!貸して」って言ってきた。 「あらまあ、興味持ったの。」 けっこう難しいよって言ったのに、好奇心旺盛でいいじゃないの。 まあ、読んでごらん、ぐらいの気持ちで貸してあげた。
しばらくして、男の子が「先生、『ダヴィンチ・コード』を読むために、キリスト教についてどんな勉強をしたらいいんですか?『ダヴィンチ・コード』買ったんです」と言ってきた。 「うーん、聖書、読んでみる?」
ほかの子が「あの、修行僧の人たちが、革のベルトで太股を締め付けるのはなんでですか?」と、これまたダヴィンチネタをふってきた。
ずいぶんと興味をもって、しかも借りるなり買うなりして読み始めている生徒が多くてびっくりした。 『ダヴィンチ・コード』は難易度や、ジャンルからして決して中学生向けの小説ではないので、私は生徒に読ませようってつもりで紹介したんじゃなかったんだけどな。 むしろ、生活感や興味からかなりかけ離れているであろうその本を紹介することに抵抗を感じつつ、あまりにも面白かったから話さずにいられなかったというのが正直なところ。
中沢先生が以前言っていたことを思い出します。 「私はかならず授業には本を持っていきますが、それは中学生向けだとかは考えません。 そのとき読んでいる本だとか、面白いと思った本を持っていきます。」
大人の目から見て、その年頃にちょうどいい、お誂え向けの本というのは、子供たちにとっても面白みにかけるのでしょう。 大人の目から見ても掛け値なしに面白いと思える作品は、難しかろうがなんだろうが、子供たちをひきつける何かがあるのです。
そして、多くの場合、よくわからなくても、背伸びしながら読んだほうが心に残る読書体験になるような気がします。
いい子ちゃんの読書は教科書だけで充分だ。
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