研究授業をする。 教育事務所からいらした主事の先生から、校長先生、教頭先生、校内のいろんな先生が私の授業を見にこられました。 研究授業をするために、指導案を書いたり事前に普段の何倍もの手間暇をかけて準備をしました。
授業は? 成功です。 とてもいい生徒たちなので、失敗のしようがないのです。 私が下手なことをやっても、こちらの意図を汲んで何とかやろうとがんばってくれるのです。
いつもどおり、素直にいい授業にしてくれました。
ただ、違うのは、私の目線です。 指導案を書いてよく教材研究をしていたから、起こりうる失敗についてもよく予想が立っていて、それに対する手立ても考えてありました。 誰を中心に支援していこうという計画もありました。 そして、一人一人の動きをよく見て、膝を折って声に耳を傾けました。 日ごろの授業では見えなかったような細かな生徒の学びが見えました。 同じ私がやる一時間の授業でも、しっかり準備をして生徒に近づくかどうかで、こうも違うものか、と驚きました。 そして、今日のような細やかな授業は何も初めてやったわけではなくて、去年の私はちゃんと心がけていたはずなのです。 一年がたって、すっかり基本を忘れてしまっていたんだなあ、と思い至りました。
私が尊敬する、ある国語の先生が「研究授業は、教師の定期健診みたいなもの」と言っていた意味が分かったような気がします。
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