生徒を引き連れて1泊2日の卓球講習会に出かけてきました。 講師は男子シングルス、混合ダブルスで全日本チャンピオンになったことがあり、ソウルオリンピックとバルセロナオリンピックの代表になった、渡辺武弘選手です。
どんなすっごい人なのかなー、と、わくわくしていくと、小柄な穏やかそうなおじさんがいらして、その方が渡辺武弘さんその人でした。 いやいや、それでも、世界を相手にする御仁ですから、きっと秘めたる闘志があるに違いない・・・と、見つめていたのですが、話し方も穏やかそのもの。
「えー、私は、まあ、そんな運動が出来るほうじゃなかったので、まあ、部活は、吹奏楽にでも入ろうと思っていたんですがネ」みたいなかんじで、ホントにどちらかと言うと、吹奏楽とかの雰囲気です。
練習方法などの指導があって、実演もしてくださったのですが、軽いフットワークを2,3球やったら、「ふう、つかれた」って。 ふうふう言っている。
えーー!!全日本チャンピオンでしたよねー!
卓球っていう勝負の世界の巨大なピラミッドを登っていく人は、技術だけではなく精神的な強靭さや、勝負師然とした図太さが不可欠だと私は思っていたので、この渡辺氏は存在自体がアンビリーバブル。
白刃の上を渡るような勝敗を分ける極限の場面で、この穏やかな人がどうやって勝ち抜いてきたのかと思うと本当にインクレディブル。
でも、この植物的な感じがだんだんツボにはまってきて、2日目になるころには、渡辺さんのすべてがほほえましくって、好ましい。
私の周りは生き馬の目を射抜く弱肉強食の世界ですから、なんだか癒されました。
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