■2002年10月22日(火)
  ― 芸術の秋! ―
 「激務の月末・多忙ウィーク」を目前にすると、急に時間がもったいなくなって、出かけたがりやさんになっちゃう。今日も残業があまりなかったので、帰りに大急ぎで某デパートへ寄った。そこのミュージアムで「ロバート・メイプルソープ展」を観てきたよ。
 ロバート・メイプルソープ。知らないヒトのためにちょこっとだけ説明。ニューヨークで活躍した写真家、1989年にエイズのため他界。
 もともと彼自身がゲイだったので、初期の作品は、ゲイのオトモダチや一緒にアート活動してた女性歌手なんかをモデルにしていたんだけど、だんだんと「人間の肉体」が精神をも表現しているのに魅了されて、「肉体の美」をモチーフにした作品がメインになってくる。死の直前は、花などの「静」なモノをモチーフにしていたんだけど、花そのものの一部がまるで「人間の肉体」を思わせるようなカンジで、静の中にも動を感じるし、しかもちょっとエロティックなんだよね。
 彼の略歴を読むと、80年代ってかなりワクワクな時代だったのかも。ウォーホルやキース・ヘリングなんかも活躍してたもんね。
 私、実はいかにも「アートしてます」っなカンジって苦手で、そういう写真なんかみても全然理解不能なの。単純にキレイな風景写真なんかのほうが好きだった。でもメイプルソープだけは違かったな。
 たしか、初めて作品を観たのは彼の死後直後の大回顧展だったと思うけど、まるでソコにいるかのような、息づかいや汗の湿感が感じられるような様々なヒトたちの肉体写真は、かなり圧倒されたよ。そんな人間たちは、逆に「シンプルで乾いた空間」のなかに佇んでいて・・・静かだけどすごくすごく強いんだ。観ていると、自分の精神もだんだんと静かで強い心境になってくる。不思議。
 会社の近所のデパートで、こういうのを催してもらえると、気軽にアート鑑賞できてウレシイ。といいつつデパート系ミュージアムの閉館が続いた時期もあって、「不況」ってさびしいね。




<<< PASTWILL >>>   HOMEPAGE "SAWA NET"
MY追加