■2006年11月17日(金)
  ― 微妙な感覚 ―
 今週の火曜日、ドラムのレッスンはお休み。その休講日を利用して同じクラスの生徒さんたちと、先生もお招きして初めての懇親会を開催したの。
 メンバーは(年齢は推測であるが)、50代になったばかりのサラリーマンSさん、私より3つくらい年上のやはりサラリーマンのMさん、不動産関係のお仕事をなさっているT子さん。私よりちょっと年下かな。そして、私たちの良き理解者であるA先生はたぶん40代前半。
 幹事をまかされたのはいいけど、皆さんのお食事の好みがまだよくわからない。とにかく落ち着いて話せそうな場所はないかと、探して選んだお店は「東山庵」という、和食ダイニング。
 和食ダイニングといいつつも、場所が渋谷なだけに、若者が行くような安っぽい居酒屋かもしれない…と悪い方に予感していたら、その予感は大はずれ。京都を思わせる個室がウリらしく、静かで寛げる。お料理もリーズナブルなお値段のわりには美味しかった。ほんのり甘くて弾力のある食感が珍しい「もち豆腐」がオススメ。
 生徒の皆さんとはレッスンの前後に少し雑談をする程度だったので、じっくりと語り合うのは初めて。それでわかったんだけど、皆さん、すごく音楽に詳しい!
 いろんなアーティストやいろんな音楽ジャンルに詳しいのはもちろん、もっと理論的なコトまで熟知している。音楽のことはな〜んにも知らないし譜面を読むのも覚束ない私なんて、ほんとに初心者、コドモ以下よね。
 T子さんのお話が特に興味深かった。T子さんは、小さい頃から音楽教育を受けていたらしく、「絶対音感」のレベルがかなり高いみたい。T子さんのように音感に敏感な方は、近づいて遠ざかる救急車の音の変化(近づく時は「シ−ソ」、遠ざかる時は半音程度だけズレた音になる)などを聴くと、「とてもキモチワルイ!」んだそうだ。
 そんな話を聞いていて、ふと「あ、同じようなことを感じたことがある!」と思い出した。といっても私の場合は音楽ではなくて仕事の話なんだけど。
 色を考えている時に、CMYKの色のかけあわせをほんの2〜3%ほど変えただけで、イメージしていた色から遠ざかってしまい、汚い色になってしまうことがある。
 レイアウトを考えていて、写真や文字をほんの1mmずらしてみただけでも、ものすごく間の悪い空間が紙面に生まれてしまうこともあるの。
 微妙な感覚のズレ…、ささいなことかもしれないけど、それには居心地の悪さがつきまとう。T子さんの場合はそれを「絶対音感」で感じているのだろうな。
 私はかなり大雑把でガサツな人間だけど、そんな私でも、微妙なズレを感じ取れるような研ぎすまされた繊細さを、ちゃんと持っていたいなと思うよ。




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