狂っているのは私の魂だった。
神を不完全へと葬り去り、阿弥陀を仏へ押し戻し、死者を病院へと追いやり、弱者を世間を通して見ないようにしたのだから。
君を見ているよ。君が大好きだよ。君に優しい言葉を掛けてあげるよ。君の頭を優しく撫でてあげるよ。
だって、狂っているのは私の魂だったから。
眼を閉じれば私は終わっていくだけになってしまった。
眼を開けば私は何ものにも手助けを借りず、何人にも心を許さず、何にもなれないのだ。
何になったかという基準までも私の狂気が覆ってしまったから。
狂っているのは私の魂だった。
神を不完全へと葬り去り、阿弥陀を仏へ押し戻し、死者を病院へと追いやり、弱者を世間を通して見ないようにしたのだから。
死も生も来世も現世も弱者も強者も全て私だけから産まれるという奇蹟が驚喜とさせ鬼籍とさせたのだった。