どうしようもない愛の果てに綴(つづ)る言葉を文学という人がいる
平和などうでもいい普段の日常生活を描く言葉を文学とい人がいる
凄惨な戦闘行為から人の尊厳を取り戻す言葉を文学という人がいる
チリチリと胸を焦がす苦しみ、ナレナレと胸を暖める安らぎ、キリキリと胸を突き刺す喘(あえ)ぎ
理論的事実としての文学などはありはしない
散見する黒田とサルトルとアドルノ、ユルスナール、漱石、吉村
縛られないからこその文学という結果を導くのもまた、個別的事実
書き綴り描き出し平穏を取り戻し、私はひねり出した